「事件」と「事案」。
「事件」の方は、よくテレビなどで紹介されますので、わかっているつもりなのですが…。
ですが、「事案」の方も気をつけて聞いていると結構でてきます…。
この、「事件」と「事案」の境界はいったい…。
いやいや、このままにするわけにはいけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「事件」と「事案」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「事件」と「事案」の意味の違い!
最初に、「事件」と「事案」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「事案」とは、問題になっている事柄のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「事件」の意味とは!
「事件」は、世の中で話題になっているような出来事のこと。
要するに、新聞やテレビなどで、取り上げられるような出来事のことです。
たとえば、「犯罪」。
具体的には、「強盗事件」や「誘拐事件」などがありますね。
そして、「事件」は犯罪に限ったものではありませんよ。
「交通事故」や「火事」も「事件」。
また、遺産相続などの争いごとも、有名人の場合はニュースになったりしますよね。
こういった、「争いごと」も「事件」といえるのです。
世の中で、話題になれば「事件」であるということ。
②「事案」の意味とは!
「事案」は、問題になっている事柄のこと。
たとえば、毎朝の交通渋滞がひどくなり、社会的な問題になったとします。
問題となったこの「毎朝の交通渋滞」が、「事案」ということですね。
そして、この交通渋滞が原因となって、交通事故が発生したとします。
この交通事故が発生した段階で「事件」となるわけですね。
これはつまり、「事案」は「事件」の手前の段階であるということもできます。
「事案」が「事件」につながるということ。
それから、政治の世界でも「事案」という言葉はよく使われます。
たとえば、「輸出管理を強化したのは不適切な事案があったため」といった使い方。
これは、「不適切な問題が発覚した」ということです。
つまり、「問題がある事柄」という意味の使い方ですね。
③「事件」と「事案」の違いを整理!
それでは、ここで一度「事件」と「事案」の違いを整理します。
世の中で話題になっているような出来事が「事件」。
問題になっている事柄が「事案」。
「事案」は「事件」の一歩手前ともいえます。
つまり、「事案」は「事件」につながるような事柄といった見方もできるということ。
2.「事件」と「事案」の辞書での意味!
続いて、辞書による「事件」と「事案」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「事件」の辞書での意味!
【事件】
①世間の話題になるようなできごと。「強盗―」
②訴訟が行われている事柄。訴訟事件。「刑事―」
引用元:旺文社国語辞典
意味①は説明どおりです。
意味②は訴訟が行われれば全て「事件」であるということ。
意味②は説明しませんでしたが、裁判沙汰になればそれは全て「事件」であるということも覚えておいてください。
②「事案」の辞書での意味!
【事案】
・問題になっている事柄。
引用元:旺文社国語辞典
こちらは、説明したとおりですね。
3.「事件」と「事案」の使い方!
次に、「事件」と「事案」の使い方を例文で紹介します。
①「事件」の使い方!
・信じられないような事件が発生した。
・民事事件に関する裁判が行われた。
・これは大きく報道されているとおり重大な事件だ。
・事件の推移を説明する。
②「事案」の使い方!
・この事案は早急に解決が必要だ。
・懲戒請求事案に関し異議の申し出をする。
・○○議員の件は捜査中の事案なのでコメントは控える。
・産地偽装といった疑惑に関する事案。
4.「事件」や「事案」には似た意味の言葉がたくさんある!
「事件」や「事案」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「事件」と「事案」の意味の違いと使い分けについてでした。
「事件」は、「強盗事件」「交通事故」「紛争」など、世の中で話題になっているような出来事のこと。
「事案」は、「不適切な問題」や「社内問題」など、問題になっている事柄のこと。
「事案」は、「事件」につながる可能性があるものということもできます。