「案件」と「物件」。
ビジネス上で使われる言葉です。
そして、どちらも「件」があり、そこが共通点。
意外に、意味がまぎらわしいです…。
これは、違いをハッキリしないといけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「案件」と「物件」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「案件」と「物件」の意味の違い!
まずは、「案件」と「物件」の意味の違いを端的にお伝えします。
「物件」とは、もの、品物のことですが、主に動産・不動産に対し多く使われます。
一言であらわすと、こういった「事」と「物」の違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「案件」の意味を詳しく!
「案件」は、問題になっている事柄のこと。
問題になっている事柄ですので、ビジネスシーンでよく使われます。
たとえば、以下の会話。
「先日相談した案件は、どうなりましたか?」
「すみません。その案件についてはまだ…」
といった、使い方をします。
つまり、ある「事」のことですね。
ただし、辞書によっては「問題になっている事柄」の他に「問題になっている事柄、また、解決すべき事柄」といった記載もあります。
だいたい同じことですが、微妙に違いますので、覚えておいてください。
また、「案件」には「訴訟事件」という意味もあります。
「訴訟事件」とは、裁判に訴えをおこされている事件のこと。
民事訴訟も刑事事件も、どちらも訴訟事件です。
ということで、「案件」には3種類の意味があります。
②問題になっている事柄で、解決すべき事柄。
③訴訟事件。
②「物件」の意味を詳しく!
「物件」は、もの、品物のこと。
品物でも、財産となる動産や不動産に対し多く使われます。
ですが、正確な「物件」の意味としては、不動産も含めた「物」のこと。
「案件」は「事」で、「物件」は「物」です。
具体的には、以下の会話。
「不動産のことだけど、あの物件は売れましたか?」
「すみません。その物件はすでに…」
といった、使い方をします。
その他には、「事件の証拠物件」といった使い方も。
これが「物件」ですね。
③「案件」と「物件」の違いを整理!
それでは、ここで一度「案件」と「物件」の違いを整理します。
「案件」は、問題になっている事柄のこと。
ただし、問題になっていて解決すべき事柄という意味と、訴訟事件の意味もありますので気をつけてください。
「物件」は、品物のこと。
基本的に「事」が「案件」、「物」が「物件」ということです。
2.「案件」と「物件」の辞書での意味!
続いて、辞書による「案件」と「物件」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「案件」の辞書での意味!
【案件】
①問題になっている事柄。「重要な―」
②訴訟事件。
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですが、この辞書には「解決すべき事柄」といった記載はありません。
②「物件」の辞書での意味!
【物件】
・もの。物品。法律や契約の対象としての、動産や不動産。「証拠―」「安い―がある」
引用元:旺文社国語辞典
「もの」ですので、説明どおりですね。
3.「案件」と「物件」の使い方!
次に、「案件」と「物件」の使い方を例文で紹介します。
①「案件」の使い方!
・本日は3つの案件について審議していきたいと思います。
・本日のテーマの中に別の案件を追加できませんか?
・社員の不祥事に関する案件が報道された。
・簡易裁判所で隣家の紛争に関する案件が審議された。
②「物件」の使い方!
・ロフト付きの賃貸物件をさがす。
・全国の物件情報を網羅しています。
・重要な証拠物件を紛失してしまった。
・これほどの優良物件は他にないと思います。
4.「案件」や「物件」には似た意味の言葉がたくさんある!
「案件」や「物件」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「案件」と「物件」の意味の違いと使い分けについてでした。
問題になっている事柄が「案件」で、品物が「物件」です。
「こと」と「もの」の違いですね。
「そういったことは問題だ!」が「案件」、「そこにあるものを売って欲しい」が「物件」。