「改革」と「革新」。
どちらも「革」という字があって、なにやら似ています…。
「改革」は「行政革新」、「革新」は「革新政党」といったように、どちらも政治の世界で多く使われる言葉。
そして、どちらも良くするようなイメージがありますが…。
では、何がどう違うのか…??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「改革」と「革新」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「改革」と「革新」の意味の違い!
最初に、「改革」と「革新」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「革新」とは、改めて新しくすること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「改革」の意味とは!
「改革」は、改め変えること。
制度や組織など、古くなり時代にそぐわなくなった部分を改め変えるのです。
「革新」は改めて新しくすることですが、「改革」は現行の制度や組織を基盤にして悪い部分を改め変える。
ですから、新しくするまではいかない「改革」の方が、変える幅が小さくなるということ。
「改革」は政治の世界でよく使われる言葉ですよね。
たとえば、「行政改革」とか「選挙制度改革」など。
これは、行政の組織や制度、また選挙の制度を、時代にあった良いものに変えるということです。
あくまでも、現行の組織や制度を基盤とし、悪い部分を変えるということ。
②「革新」の意味とは!
「革新」は、改めて新しくすること。
制度や組織など、古くなり時代にそぐわなくなったものを改めて新しくするのです。
「改革」は改め変えるですが、「革新」は改めて新しくする。
したがって、新しくする「革新」の方が、大きく変わることになります。
たとえば、前の項目で説明した「行政改革」とか「選挙制度改革」などを「革新」に置き換えた場合。
極端な話、それは現行の多くを捨て去るところから始まります。
多くを捨て去りますので、場合によっては良い部分が無くなることもあるということ。
多くを捨てた上で、画期的なものに新しくするのが「革新」です。
ですから「行政革新」とか「選挙制度革新」とはいいませんよね。
多くを捨て去った上で、画期的なものに新しくすることは、不可能に近いのかもしれません。
あと、「技術革新」という言葉があります。
これは、技術をより良いものにするという意味ですが、ただ良くするだけではありません。
その技術が、画期的に新しくなることです。
目覚ましい新しさでなくては「技術革新」とはいいません。
「革新」には、こういった意味合いがあるということです。
③「改革」と「革新」の違いを整理!
それでは、ここで一度「改革」と「革新」の意味の違いを整理します。
改め変えるのが「改革」。
改めて新しくするのが「革新」。
変える「改革」よりも、新しくする「革新」の方が変える幅が大きくなります。
2.「改革」と「革新」の辞書での意味!
続いて、辞書による「改革」と「革新」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「改革」の辞書での意味!
【改革】
・古い制度や不都合な組織・機構などを、改め変えること。「機構―」「行政―」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容ですね。
②「革新」の辞書での意味!
【革新】
・旧来の組織・制度・慣習などを改めて新しくすること。「―的」「技術―」↔保守
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明したとおりの内容です。
3.「改革」と「革新」の使い方!
最後に、「改革」と「革新」の使い方を例文で紹介します。
①「改革」の使い方!
・1978年から中国では改革開放政策が行われた。
・新党「改革結集の会」が結成された。
・韓国の法相が検察改革案を発表した。
・市場原理を重視した経済体制を目指す改革派の勢いが増してきた
②「革新」の使い方!
・現在の政権は革新主義的保守ともいえる。
・現在の若者は野党を革新政党とはみていない。
・革新的医薬品による治癒効果の経済的価値。
・情報通信技術の革新的進展。
まとめ
以上が、「改革」と「革新」の意味の違いと使い分けについてでした。
「改革」は、改め変えること。
「革新」は、改めて新しくすること。
「革新」の対義語は「保守」です。
政権与党が「保守」で、野党が「革新」ですが、若者はこれを逆に見ているようですよ。
まあ、なんとなくわかります。