「公表」と「公開」。
ん…、何が違う…。
「情報を公表」
「情報を公開」
といったように、同じような意味の場合もあるようですが…。
実は「公表」と「公開」では、大きな違いがあるようです…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「公表」と「公開」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「公表」と「公開」の意味の違い!
まずは、「公表」と「公開」の意味の違いを端的にお伝えします。
「公開」とは、広く世間に開放すること。
一言であらわすと、「発表」と「開放」の違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「公表」の意味とは!
「公表」は、広く世間に発表すること。
つまり、発表して多くの人に知らせることです。
「広く世間」に対して発表することですので、多くは官公庁や企業が行います。
個人的に「公表」するというと、個人ブログくらいでしょうか。
官公庁や企業が「公表」するもの、具体的には。
選挙の結果や企業情報、あとは犯罪などの事件情報など、様々ですね。
そして「公表」される内容は、多くがこういった「これは、あえて知らせる必要があるでしょ!」といった案件。
最近では、「犯罪被害者の氏名を公表する必要があるのか」といったことが問題になったりしています。
②「公開」の意味とは!
「公開」は、広く世間に開放すること。
「開放」は、「発表」とは異なります。
開放する「公開」は、ただ知らせることだけではありません。
入場・出席・傍聴・観覧・使用などを許可することも含まれるのです。
たとえば、「手づくり玩具展の一般公開」となれば、その会場の入場が可能となるわけですね。
これは、会場へ入場して玩具の実物を見たり、場合によっては触ったりすることも可能となります。
明らかに、「発表」するだけの「公表」とは違いますよね。
それから、「入場」「出席」「傍聴」「観覧」「使用」の中の「傍聴」を許可されたということであれば、「公開」された内容を聞くことができるということ。
この「傍聴」に限れば、「公表」と「公開」は似たような意味ということができます。
広く一般向けに、「入場」や「使用」など様々な行為が許可されること、これが「公開」。
「公表」とは全く違うということです。
③「公表」と「公開」の違いを整理!
それでは、ここで一度「公表」と「公開」の違いを整理します。
広く世間に発表するのが「公表」。
広く世間に開放するのが「公開」。
どちらも、「広く世間に」対して行われます。
ただし、「公表」は「発表」ですので知らせること、「公開」は「開放」ですので入場・出席・傍聴・観覧・使用などを許可することです。
2.「公表」と「公開」の辞書での意味!
続いて、辞書による「公表」と「公開」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「公表」の辞書での意味!
【公表】
・世間に発表すること。「―をはばかる」「調査結果を―する」
引用元:旺文社国語辞典
「発表すること」ですので、説明どおりです。
②「公開」の辞書での意味!
【公開】
・広く一般の人に入場・出席・傍聴・観覧・使用などを許すこと。「―捜査」「非―」「未―」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりの内容ですね。
3.「公表」と「公開」の使い方!
次に、「公表」と「公開」の使い方を例文で紹介します。
①「公表」の使い方!
・法人企業統計調査結果の公表スケジュール。
・事件の実名公表の問題点とは。
・続発する企業の不祥事をすべて公表すべきか。
・太陽光発電の買い取り単価が公表される。
②「公開」の使い方!
・誤ってブログで個人情報を公開してしまった。
・日本の裁判は公開が原則ですので傍聴が可能です。
・ラジオ番組の公開収録に行ってきた。
・ユーチューブで公開討論会を行う。
4.「公表」や「公開」には似た意味の言葉がたくさんある!
「公表」や「公開」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「公表」と「公開」の意味の違いと使い分けについてでした。
「公表」は、広く世間に発表すること、つまり、多くの人に知らせることです。
「公開」は、広く世間に開放すること、つまり、入場・出席・傍聴・観覧・使用などを許可すること。
どちらも「広く世間に」対して行われますが、発表するだけの「公表」に比べ、「公開」の方がより開かれることになります。