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「とうもろこし」を漢字で書くと?表記を由来も含め解説!

更新日:

 
「とうもろこし」、美味しいですよね。

私は、お祭りの屋台で売っているタレで焼く「とうもろこし」が特に大好きです。
 
 
ところで、この「とうもろこし」ですが…、なんとなく日本語風の響き…。

でも、日本語風の響きがありながら、漢字表記を見たことがありません…。
 
 
しかし、実は「とうもろこし」には漢字が存在しますよ!

しかも、その漢字は1つだけではありません!
 
 
 
ということで本記事では、「とうもろこし」の漢字表記とその由来について、わかりやすく解説していきます。

かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
 

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1.「とうもろこし」を漢字で書くと?

「とうもろこし」の漢字は、冒頭で触れたとおり1つだけではありません!

下のとおり、3つもあります!

唐蜀黍

玉蜀黍

唐黍

 
 
この、「唐蜀黍」「玉蜀黍」「唐黍」全て「とうもろこし」のこと

読み方は、「唐蜀黍」「玉蜀黍」は「とうもろこし」としか読めませんが、「唐黍」は「とうきび」とも読みます
 
 
どれも、見慣れない漢字ですよね…。
 
 
 
ちなみに、私の辞書で「とうもろこし」を調べてみましたので、内容を紹介します。

【とうもろこし(玉蜀黍)】

・[植]イネ科の一年草。茎は直立円柱状。葉は長大。夏に雄花の穂を茎の頂につけ、筒形の軸には黄色い実が列状につく。食用・飼料用。とうきび。

引用元:旺文社国語辞典

 
ということで、漢字が「玉蜀黍」と紹介されています。

また、別名で「とうきび」とありますが、この「とうきび」を漢字にすると「唐黍」ということ
 
 
それでは、次項ではこの漢字の由来について説明します。
 

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2.「とうもろこし」の漢字の由来!

「とうもろこし」を漢字で書くと、「唐蜀黍」「玉蜀黍」「唐黍」の3種類。

それでは、それぞれの漢字の由来を説明していきます。
 

①「唐蜀黍」の由来!

まず、「唐蜀黍」という字から。
 
 
「とうもろこし」の漢字の由来を知る上で、切っても切れないのが「もろこし」の存在です。

「とうもろこし」と「もろこし」は同じイネ科の植物で、名前も似ていますが全くの別物。
 
 
「もろこし」は、「とうもろこし」よりも早く日本に伝わりました。

「もろこし」は室町時代に中国から伝わった穀物で、かつては食べられていましたが現在はインコなどの飼料に使われています。
 
 
この「もろこし」は、漢字表記すると「蜀黍(もろこし)」または「唐黍(もろこし)」

実は、「とうもろこし」の漢字の1つに「唐黍(とうきび)」がありますが、これは読み方が「とうきび」です。

ですから、漢字が同じ「唐黍(もろこし)」と「唐黍(とうきび)」は違う植物なので、気をつけてください。
 
 
 
そして「とうもろこし」ですが、この「とうもろこし」の漢字である「唐蜀黍」は、「もろこし」の漢字「蜀黍」が由来
 
 
「もろこし」を品種改良した「とうもろこし」は、江戸時代に南蛮貿易でポルトガル人によって日本に伝わりました。

当時は、外国から伝わった農作物などには「唐」という漢字がつけられていましたが、これは古代中国王朝の「唐」が関係しているといわれています。

「唐辛子」もその一つ。
 
 
つまり、「とうもろこし」の漢字「唐蜀黍」は、「もろこし」の「蜀黍」に「唐」を加えたということです。

とうもろこし
 

②「玉蜀黍」の由来!

続いて「玉蜀黍」ですが、この漢字の由来も「もろこし」が関係しています
 
 
「もろこし」の漢字は、「蜀黍」と「唐黍」の2つ。

前項の「唐蜀黍」は、「もろこし」の「蜀黍」に「唐」を加えた漢字ですが…。
 
 
「もろこし」の漢字には「唐黍」もあります。

この「唐黍(もろこし)」を使った際に問題が生じました。

「蜀黍(もろこし)」に「唐」を加えるのは問題ないのですが、一方の「唐黍(もろこし)」に「唐」を加えると「唐唐黍」と「唐」が2つ並んでしまいます
 
 
 
そこで、「唐」ではなく「玉」という字が選ばれました。

「玉」が使われた理由は、「とうもろこし」の実が金色に美しく並んでいたことが由来です。

当時は、宝石や美しい物に対し「玉」という漢字が使われていました。
 
 
そうなると、「唐唐黍」→「玉唐黍」となるはずですが…。

それが、「唐黍」と「蜀黍」が混同されて「玉蜀黍」となったといわれています
 

③「唐黍」の由来!

最後の「唐黍」は、「とうきび」とも読みます。

「唐黍」は「もろこし」とも読みますが、「とうもろこし」を指す場合は「とうきび」であって「もろこし」ではありませんよ。
 
 
「とうもろこし」が「唐黍(とうきび)」と呼ばれるようになったのは「黍(きび)」が由来
 
 
「黍(きび)」もイネ科の一年草で、似てはいますが「唐黍(もろこし)」とは違う植物です。

「黍(きび)」は、桃太郎が仲間に与える「きびだんご」の「きび」。
 
 
そして、「蜀黍(もろこし)」に「唐」を加えて「とうもろこし」にしたのと同じように、「黍」に外国から伝わったということで「唐」を加えたといわれています
 

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まとめ

以上が、「とうもろこし」の漢字とその由来についてでした。

参考にしてください。
 
 
「とうもろこし」を漢字で書くと、「唐蜀黍」「玉蜀黍」「唐黍」です。
 
 
「唐蜀黍」「玉蜀黍」は、どちらも「蜀黍(もろこし)」が由来。

「蜀黍」に、外国から伝わったという意味の「唐」を加えたのが「唐蜀黍」です。

そして、「蜀黍」に宝石や美しい物という意味の「玉」を加えたのが「玉蜀黍」。
 
 
「唐黍」は、「黍(きび)」が由来です。

「黍」に、外国から伝わったという意味の「唐」を加えて「唐黍」になりました。
 
 
 
ところで、「とうもろこし」「もろこし」「きび」などの穀物は、地方によって呼び方が様々です。

地域によっては、「きび」が「とうもろこし」を意味するところも…。
 
 
ですから、地域によっては「違うだろう!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ご了承くださいますよう願いします。

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