「ピーマン」は、火を通すと苦味が甘味や旨味に変わる不思議な野菜…。
結構好きで、よく食べています。
ところで、一見外来語に思えるこの「ピーマン」ですが、「漢字表記」があるといった噂が…。
そもそも、「ぴいまん」だったらまだ日本語っぽくみえますが、「ー」が加わって「ピーマン」ですからね…。
しかも、この「ピーマン」の漢字表記なのですが、1つだけではないらしい…。
ということで本記事では、「ピーマン」の漢字表記と由来について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「ピーマン」を漢字で書くと?
「ピーマン」には確かに漢字があります!
それも、冒頭でも触れましたが、1つだけではありませんよ。
それは、下のとおり。
西洋唐辛子
青椒
これで、「ピーマン」と読みます。
「ピーマン」は確かに外来語で、そのものは明治時代に伝わりました。
伝わったのは明治ですが、一般家庭の食卓に広がったのはなぜか戦後以降…。
この「ピーマン」ですが、フランス語の唐辛子を意味する「piment(ピメン)」か、ポルトガル語の唐辛子を意味する「pimento(ピーメント)」が語源とされています。
ちなみに、私が持っている辞書では下のように掲載されていました。
【ピーマン(piment)】
・トウガラシの変種。ナス科。果実は大形で、辛みはなく食用。西洋とうがらし。引用元:旺文社国語辞典
ということで、辞書では別名「西洋とうがらし」と紹介されています。
それでは、次項では「ピーマン」の漢字の由来についても説明しますね。
2.「ピーマン」の漢字の由来とは!
「ピーマン」を漢字表記にすると、「甘唐辛子」「西洋唐辛子」「青椒」ですが、それぞれについて詳しく説明します。
①「甘唐辛子」の由来!
「甘唐辛子」は、「あまとうがらし」とも読みます。
16世紀に日本に「唐辛子」が伝わりましたが、当時の日本人の認識では「唐辛子は辛い食べ物」というものでした。
その後、明治時代になって「唐辛子」の仲間である「ピーマン」が伝わったのですが…。
その味が、唐辛子とは違い辛くなかったことから、「甘唐辛子」と呼ばれるようになりました。
余談ですが、同じ辛くない唐辛子で「獅子唐辛子(ししとうがらし)」がありますが、これは先端が獅子舞の顔に似ているということが由来。
現在「獅子唐辛子」は、「シシトウ」と呼ぶのが一般的になりました。
②「西洋唐辛子」の由来!
「西洋唐辛子」は、「せいようとうがらし」とも読みます。
これは、読んで字のごとく「西洋」から伝わってきた「唐辛子」ということ。
そのままですね。
ちなみに「ピーマン」は、明治時代にアメリカから伝わりました。
③「青椒」の由来!
最後は「青椒」。
この「青椒」は、中国由来の名称で、つまりは漢名ということ。
中国語で、ピーマンのことを「青椒」といいます。
ですから、日本で生まれた漢字表記ではありません。
ちなみに、「青椒」は中国語では「チンジャオ」。
そして、「青椒」などと「肉」を細く切って炒めた料理が「青椒肉絲(チンジャオロース)」。
「肉」は中国語で「ロー」、「絲」は「スー」で細切りという意味です。
まとめ
以上が、「ピーマン」の漢字表記についてでした。
参考にしてください。
「ピーマン」を漢字表記にすると、「甘唐辛子」「西洋唐辛子」「青椒」です。
多く使われる漢字が「甘唐辛子」「西洋唐辛子」ですので、漢字表記しなくてはいけない時はこの2つがおすすめ。
「青椒」は、ちょっと漢字が難しすぎますね…。