「クリーム」とは、ケーキなどに使われるフワフワのやつ!
美味しいし、大好きです。
ただし、状態が似ているという理由で、「靴クリーム」や「ハンドクリーム」といった別のものにも使われる言葉でもあります。
ですが、「クリーム」といえば基本的には牛乳からつくったケーキなどに使うフワフワのもの。
この外来語のような響きがある「クリーム」ですが…、実は漢字で表記することができますよ!
ということで本記事では、「クリーム」の漢字表記とその由来について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「クリーム」を漢字で書くと?
最初に、「クリーム」の漢字を端的にお伝えします。
漢字は下のとおり。
この「凝乳」が「クリーム」のこと。
実は、「凝乳」には「クリーム」以外の意味もあります。
牛乳などを固めると、「チーズ」などの原料である「カード」といものになりますが、それも「凝乳」。
カードを指す場合は、「凝乳」を「ぎょうにゅう」と読みます。
一応、私の辞書で「クリーム」をどのように紹介しているのか調べてみました。
【クリーム(cream)】
①牛乳から作る乳白色の脂肪質。料理・菓子などに使う。「生―」
②牛乳・卵・砂糖などをまぜて作った粘り気のある食べ物。カスタードクリーム。「―パン」
③おしろい下や肌の手入れに使う化粧品。
④靴クリーム。靴墨。
⑤「アイスクリーム」の略。
⑥「クリーム色」の略。
引用元:旺文社国語辞典
上記のとおり、「クリーム」の漢字表記は紹介されていませんでした。
また、辞書によると「クリーム」には様々な意味があります。
この6種類全てを「凝乳」と呼ぶのは間違い。
「乳」が原料ではない製品に対して、「凝乳」を使うべきではありません。
では、「アイスクリーム」を「凝乳」と呼んでも良いのか??
ということで、次項ではこの漢字の由来を、「アイスクリーム」の漢字表記も含めて説明します。
2.「クリーム」の漢字の由来!
「クリーム」を漢字で書くと、「凝乳」。
それでは、「凝乳」の由来と「アイスクリーム」の漢字表記について説明していきます。
①「凝乳」の由来!
「クリーム」は完全な液体である牛乳から、脂肪とタンパク質の部分を凝縮してつくったもの。
元々液体だった牛乳が、固体に近い状態になります。
そして、漢字の「凝乳」に戻りますね。
「凝乳」の「凝」は、「凝固」といった使い方をするとおり、「かたまる」という意味。
「凝結」や「凝縮」といった使い方もします。
「凝乳」の「乳」は、「牛乳」といった使い方をするとおり、「ちち」のこと。
要するに、「乳を固めてつくったもの」というのが、「凝乳」という漢字の由来です。
②「アイスクリーム」は「凝乳」?
それから、「アイスクリーム」を「凝乳」と呼んでもよいのか?疑問ですよね…。
ということで、「アイスクリーム」を辞書で調べてみました。
【アイスクリーム(ice cream)】
・牛乳・卵の黄身・砂糖・香料などをまぜて凍らせた氷菓子。乳脂肪分八パーセント以上のものをいう。
引用元:旺文社国語辞典
ということで、辞書には「アイスクリーム」は「氷菓子」であると記載されています。
これは、「氷菓」と表現してもオッケー。
つまり、「アイスクリーム」を漢字で書くと「氷菓」「氷菓子」ということ。
ですから、「アイスクリーム」の場合は牛乳が原料であっても基本的に「凝乳」とはいいません。
余談ですが、この「アイスクリーム」には、乳脂肪分が8%以上といった決まりがあります。
ですから、それ未満の3%以上の場合は「アイスミルク」。
3%未満の場合は「ラクトアイス」と呼びます。
全く乳脂肪分が使われない場合は、ただの「氷菓」。
「氷菓」や「氷菓子」はともにアイスクリーム類の総称なのですが、「氷菓」にいたってはアイスクリーム類の分類上の一つでもあります。
まとめ
以上が、「クリーム」の漢字表記とその由来についてでした。
参考にしてください。
「クリーム」を漢字で書くと、「凝乳」です。
漢字の由来は、「乳を固めてつくったもの」ということ。
同じ「クリーム」でありながら、「アイスクリーム」になると「凝乳」ではなく「氷菓」か「氷菓子」と書きます。