「満員」と「満席」。
「満」という字が共通していますので、「満たす」ことだと思うのですよ…。
もしかして、「満員」と「満席」はイコールなのだろうか…。
それとも、イコールとならない場合がある??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「満員」と「満席」には決定的な違いがありました!
本記事では、「満員」と「満席」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「満員」と「満席」の意味の違い!
最初に、「満員」と「満席」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「満席」とは、乗り物や劇場などに人がいっぱい入り、座席に空席がなくなること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「満員」の意味とは!
「満員」は、人がいっぱい入り定員に達すること。
それから、人がいっぱい入り、それ以上はいれないことも「満員」といいます。
たとえば、「ライブ会場が満員になる」といった使い方をします。
この場合は、ライブ会場へ人がいっぱい入り、定員に達したということ。
または、それ以上人がはいれなくなってしまった状態という意味です。
②「満席」の意味とは!
「満席」は、乗り物や劇場などに人がいっぱい入り、座席に空席がなくなること。
つまりは、座る席がなくなるということです。
たとえば、「セミナー会場が満席になる」といった使い方をします。
この場合は、セミナー会場の座席に空きがなくなったということ。
「満員」と「満席」には、微妙な違いがあります。
「セミナー会場が満員になる」と「セミナー会場が満席になる」を比較しますね。
仮に、立ち見を許可している会場だとしましょう。
「セミナー会場が満員になる」といった場合は、空席がなくなり、立ち見客もいっぱいになってしまうということ。
そして、「セミナー会場が満席になる」といった場合は、空席はなくなっていますが、立ち見客のスペースがなくなったとは限りません。
ただし、立ち見を許可していない会場だった場合。
「セミナー会場が満員になる」と「セミナー会場が満席になる」は全く同じ意味になります。
空席がなくなるということは、すなわち定員に達するということですから。
③「満員」と「満席」の違いを整理!
それでは、ここで一度「満員」と「満席」の違いを整理します。
人がいっぱい入り定員に達すること、たま、それ以上はいれないことが「満員」。
乗り物や劇場などに人がいっぱい入り、座席に空席がなくなることが「満席」。
立ったままの観覧や乗車が許されないなど、会場や乗り物によっては「満員」と「満席」は同じ意味になります。
2.「満員」と「満席」の辞書での意味!
続いて、辞書による「満員」と「満席」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「満員」の辞書での意味!
【満員】
①定員数に達すること。「―御礼」
②人がいっぱいにつまり、それ以上ははいれないこと。「―電車」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「満席」の辞書での意味!
【満席】
・劇場・列車などの客席に空席がないこと。
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
3.「満員」と「満席」の使い方!
次に、「満員」と「満席」の使い方を例文で紹介します。
①「満員」の使い方!
・スーパーフォーミュラの熱戦に満員のスタンドも熱狂する。
・満員電車への乗車は、できれば避けたい。
・フラワーアレンジメント教室は満員になりました。
・2時間にわたる演奏で、満員となった会場のオーディエンスを大いに沸かせた。
②「満席」の使い方!
・国立代々木競技場第一体育館も満席の状態でこの日を迎えた。
・当日は2階自由席が満席となり、大変混み合うことが予想されます。
・JR各社によると、東海道新幹線の上りは指定席が終日ほぼ満席。
・ニューヨークから成田への便を利用した際にも飛行機は完全に満席状態。
4.「満員」や「満席」には似た意味の言葉がたくさんある!
「満員」や「満席」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「満員」と「満席」の意味の違いと使い分けについてでした。
「満員」は、人がいっぱい入り定員に達すること、たま、それ以上はいれないこと。
「満席」は、乗り物や劇場などに人がいっぱい入り、座席に空席がなくなること。
飛行機などは、立ったままでの搭乗は許されませんので、人が定員に達した場合は「満席」であり「満員」であるということがいえます。