履歴書などでよく使われる「従事」という言葉。
「専らその仕事に携わること」という意味です。
「専ら（もっぱら）」は、「ある一つの事に集中するさま」ということ。
そして「携わる」は、「ある物事に関係する」という意味。
ですから、「会社などにつとめて仕事をする」という意味の「勤務」とは異なります。
つまり「従事」は、会社などの組織に属していても、属していなくても関係なく使えるということ。
では、この「従事」、どのような場面でどのように使うべきなのか？
ということで、「従事」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、履歴書にも使えるよう簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.「従事」の例文を履歴書でも使えるよう簡単な短文で！
・履歴書にもあるとおりこの10年間で勤務先は3社ですが、一貫してシステム開発関係の業務に従事しておりました。
・スポーツ用品メーカーのミズホ株式会社に5年間勤務して、そのうち4年半はアスリートを支えるための製品開発部門に従事していました。
・株式会社吉川では、6年前に労働組合の役員に選出されたことをきっかけに、専従といった形態で組合業務に従事しています。
・「かなもと株式会社に派遣登録し、広報業務に従事（令和2年10月まで）」
・夫の転勤の関係で四国・九州・中国地方を転々としていました。ただその間は、看護師資格を活かすため、大小の病院を転々としながらずっと看護師として医療に従事しておりました。
・学生時代は色々な店舗でアルバイトを経験しました。そのアルバイト先は全てファストフード店で、主に調理業務に従事していましたので、料理にはわりと自信があります。
・農業試験場では15年間、農作物の品種改良の研究に従事していました。ですから接客や営業といった業務は未経験です。
・介護総合支援事業を展開するインフィック株式会社は、少子高齢化の進行により介護従事者が不足しているという社会課題に対して、センシングとAIを活用した介護業務支援システム「LASHIC+」を開発。
・医療ニーズの多様化を背景として、医療機関における医療従事者の確保が困難な状況となっています。将来にわたり質の高い医療サービスを提供し続けるためには、医師や看護師などの勤務環境の整備は喫緊の課題となっています。
2.「従事」の類義語！
続いて、「従事」と似た意味の言葉を紹介します。
冒頭でも触れましたが、「勤務」は会社などの組織に所属して仕事をするという意味なので、「従事」の類義語としてふさわしくないかもしれません。
すごく似た意味の言葉ですが、気をつけてください。
「従事」の類義後としては以下のとおり。
「服務」
「従業」
「執務」
などがあります。
まとめ
以上が、「従事」の例文についてでした。
参考にしてください。
「従事」は、「専らその仕事に携わること」という意味。
ですから、「勤め先はどこですか？」ときかれた時に、「○○株式会社に従事しています」といったように勤務先に対して使うのは間違い。
この場合、「○○株式会社です。そこで営業業務に従事しています」というように業務に対して使いましょう。
それから、「総務課長に従事しています」「調理室長に従事しています」といった、役職に対して使うのも間違いですよ。
「総務課長として、総務全般の業務に従事しています」「調理室長として、管理業務に従事しています」が正解です。