「法則」という言葉があります。
「法則」は、「作用反作用の法則」といった物理学的な関係のことと思いきや…。
「法則」には「決まり」という意味があるのです!
では、「原則」と「法則」の違いは??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「原則」と「法則」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「原則」と「法則」の意味の違い!
最初に、「原則」と「法則」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「法則」とは、必ず守らなくてはいけない決まり、おきてのこと。
また「法則」は、「慣性の法則」など、ある一定の条件で成立する関係といった意味もあります。
簡単にまとめると、こういった違いですね。
それでは、さらに詳しく紐解いていきます。
①「原則」の意味とは!
「原則」は、守らなくてはいけない決まりのことですが、特別な場合はその限りではありません。
要するに、「例外」が存在する場合があるということ。
たとえば、下のような表現があったとします。
「原則、館内で飲食はしないでください」
「絶対に、館内で飲食はしないでください」
この2通りの表現、どちらが厳しく感じますか?
おそらく、後者の「絶対に」の方ではないでしょうか。
「原則」も厳しさを感じるのですが、実は「特別な事情がある場合は…」といった「もしかして、例外的に許されるものがあるかも?」というものが感じ取れるのではないでしょうか。
ということで、「原則」には「特別な場合を除く」といった意味も含まれているのです。
つまり、「原則」は「守らなくてはいけない決まり」なのですが、場合によっては「例外」もあるので、絶対的なものではありませんよ。
②「法則」の意味とは!
「法則」は、必ず守らなくてはいけない決まりのことで、言い換えるならばおきてのこと。
「決まり」は全て守らなくてはいけないのですが、「原則」には例外が存在します。
そして、この「法則」は必ず守るべき「おきて」。
要するに、「原則」と比較すると「法則」の方が、縛りが厳しいということですね。
それから、「法則」には「守るべき決まり」という意味以外に、一定の条件で成立する関係といった意味もあります。
たとえば、「万有引力の法則」「熱伝導の法則」「慣性の法則」などのこと。
リンゴの実が地面に落ちること、つまり全ての物が地球に引き寄せられる、これが「万有引力の法則」です。
守るべき決まりではありませんよね。
「守るべき決まり」より、こちらの「法則」の意味の方が一般的なのかもしれません…。
③「原則」と「法則」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「原則」と「法則」の意味の違いを整理します。
特別な場合を除き、一般に適用する基本的な決まりが「原則」。
必ず守らなくてはいけない決まりが「法則」。
また「法則」には、一定の条件で成立する関係といった意味もあります。
2.「原則」と「法則」の辞書での意味!
続いて、辞書による「原則」と「法則」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「原則」の辞書での意味!
【原則】
・特別な場合を除き、一般に適用する基本的な規則や法則。「―を貫く」「―を立てる」↔例外
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容ですが、「特別な場合を除き」とあるのがポイントです。
②「法則」の辞書での意味!
【法則】
①必ず守らなければならないきまり。おきて。
②一定の条件のもとで常に成立する関係。「自然の―」
引用元:旺文社国語辞典
意味①が「おきて」、意味②が「慣性の法則」の「法則」ですね。
3.「原則」と「法則」の使い方!
最後に、「原則」と「法則」の使い方を例文で紹介します。
①「原則」の使い方!
・身障者を除き、原則エレベーターの使用はできません。
・原則通行止めですが、工事車両は除きます。
・夏場のネクタイは原則禁止です。
・原則的には、性別に関係なく誰でも参加可能となっています。
②「法則」の使い方!
・法則を何よりも尊重して顧客からの信頼を得る。
・道筋をそれずに進み、法則にしたがい行動する。
・フレミングの左手の法則。
・エネルギー保存の法則。
まとめ
以上が、「原則」と「法則」の意味の違いと使い分けについてでした。
「原則」は、特別な場合を除き、一般に適用する基本的な決まりのこと。
例外が出る場合がありますので、比較的縛りがゆるいといえます。
「法則」は、必ず守らなくてはいけない決まりのことで、おきてと言い換えることができます。
また、「オームの法則」など、ある一定の条件で成立する関係という意味があるのが「法則」。