「スープ」大好き人間の私は…。
ラーメンの「スープ」を基本的に飲み干します…。
塩分の取り過ぎであることは分かっているのですが…、やめられません…。
ところで、この「スープ」ですが、言葉の響きからしても外来語。
しかし、外来語の「スープ」も漢字表記できますよ!
しかもその漢字の数、1つだけではありません!
ということで本記事では、「スープ」の漢字表記とその由来について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「スープ」を漢字で書くと?
冒頭でお伝えしましたが、「スープ」の漢字は1つだけではありません!
漢字は下のとおり、2つあります!
羹
この「肉汁」「羹」、どちらも「スープ」のこと。
「羹」の方は、画数が多くて難しい漢字ですよね。
「羹」は「こう」「かん」「あつもの」とも読みますが、「羊羹(ようかん)」の「羹(かん)」です。
ちなみに、私の辞書で「スープ」の漢字を紹介しているのか調べてみました。
【スープ(soup)】
・西洋料理で、肉・野菜などを煮出した汁。ソップ。「ポタージュ―」「コンソメ―」。
引用元:旺文社国語辞典
ということで、「スープ」の漢字表記は紹介されていませんでした。
それから、別名で「ソップ」とありますが、昔はこのように呼ばれたこともあったみたいですね。
それでは、次項ではこの漢字の由来について説明します。
2.「スープ」の漢字の由来!
「スープ」の漢字表記は、「肉汁」「羹」の2つ。
それでは、それぞれの漢字の由来について説明していきます。
①「肉汁」の由来!
まずは、「肉汁」という字から。
「肉汁」は「にくじゅう」とも読みますが、「にくじる」とは読みません。
それから、「肉汁」といえば、「ステーキから溢れる肉汁が美味い!」といった使い方をしますが…。
この場合の「肉汁」は、「スープ」のことではありません。
ですから、「肉汁」には他の意味もあるということ。
そして「肉汁」の漢字の由来は、そのまま漢字の持つ意味。
辞書によると「スープ」は、「肉・野菜などを煮出した汁」とあるとおり単なる味のある汁ではありません。
肉や野菜などを煮て、そのエキスが入っていなければ「スープ」ではないのです。
ですから、「汁」ではなく「肉汁」ですね。
「汁」の場合は、レモン汁といったただのしみ出る液体も含まれますから…。
あと、「野菜汁」でも良さそうですが、なぜか「肉」が選択されました…。
②「羹」の由来!
続いて「羹」。
この「羹」は、最初の項でもお伝えしたとおり「こう」「かん」「あつもの」とも読みます。
漢字の「羹」は、「あつもの」「野菜や肉を煮た吸い物」という意味。
つまり、「羹」の漢字の持つ意味が由来です。
ちなみに、甘い和菓子の「羊羹」がありますが、実は「羊のスープ」が起源。
中国から「羊羹」という名の「羊のスープ」が伝来したのですが、肉類を食べることができない僧侶向けに、肉を小豆に置き換えてつくったのが現代の「羊羹」の始まりです。
それから、「羹」を使った熟語もありますよ。
たとえば、「菜羹(さいこう)」は野菜スープで、「清羹(せいかん)」だと透き通ったスープ、「濁羹(だっかん)」だと透き通っていないスープです。
「菜羹」は野菜の「菜」、「清羹」は清水の「清」、「濁羹」は濁流の「濁」が使われていますが、漢字の意味そのものでわかりやすいですね。
まとめ
以上が、「スープ」の漢字表記とその由来についてでした。
参考にしてください。
「スープ」を漢字表記すると、「肉汁」「羹」です。
「肉汁」の由来は、漢字の意味そのままで「野菜や肉を煮出した汁」ということ。
「羹」も漢字の意味が由来で、「野菜や肉を煮た吸い物」つまりは「あつもの」ということです。