漢字の「海」。
「海」は、「さんずい」に「毎」と書きます…。
この「毎」の下の部分を「母」にすると、これが実は「海」の旧字体。
下の画像のとおり。
旧字体ですので、戦後にGHQが当用漢字を制定するまでは、普通に使われていました。
そのため、現在でも時々この旧字体を目にすることがあります。
さてさて…、問題はこの旧字体をパソコンに表示させたい時…。
普通に、「うみ」と打って漢字変換しても出てきません…。
実は、簡単に表示させることができますよ!
ということで、本記事では「海」の中が「母」の漢字をパソコンに表示させる方法について、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「海」の中が「母」の漢字に変換する方法!
最初は、「変換」でパソコンに表示させる方法から。
「海」の中が「母」の漢字は、普通の「ひらがな」を入力しても表示させることはできません。
ただし、パソコンに単語登録しておくことで、それが可能になります。
まずは、下のサイトにアクセスしてみてください。
サイト内に、「海」の中が「母」の漢字がありますので、コピーペーストで自身のワードやエクセルなどのファイルに貼り付けましょう。
貼り付ける際は、「貼り付けオプション」で「テキストのみ保持(T)」を選択してください。
貼り付けが完了した段階で、キチンと「海」の中が「母」の漢字が表示されていれば、次の段階の操作に移ります。
仮に、「海」の中が「母」の漢字が表示されない場合は、この方法で旧字体を表示させることはできません。
その場合は、次項の方法をお試しください。
では、うまく表示された方向けに、次の段階の操作を説明しますね。
タスクバーにある、入力形式を変更する「あ」や「A」のアイコンを右クリックしてください。
そして、そのメニューの中の「単語の追加(D)」を左クリックしましょう。
すると、下のようなダイアログボックスが表示されます。
このダイアログボックスの、赤い丸の「単語(D):」の部分に「海-ウィクショナリー日本語版」からコピーした「海」の中が「母」の漢字を貼り付けます。
続いて、「よみ(R):」に任意の「読み方」を入力してください。
この読み方が、漢字変換時の「元になるひらがな」です。
上の図では、「うみ」と入れていますが、これは何でも構いません。
最後は、下の「登録(A)」ボタンを押して終了です。
その後は、ワードやエクセルなどで、「よみ(R):」に入れたひらがなを変換してみてください。
「海」の中が「母」の漢字が表示されますよ。
2.「海」の中が「母」の漢字をフォント変更で表示!
前項の方法でうまくいかない場合は、フォントを変更するという手段もあります。
もちろん、前項の方法でうまくいった場合でも、フォント変更で表示させてもオッケーですよ。
具体的なフォント名は、「Malgun Gothic」「Microsoft JhengHei」などたくさんあります。
下が、その実際の字体。
たくさんありますので、一応全て紹介します。
「Malgun Gothic」
「Microsoft JhengHei」
「Microsoft JhengHei Light」
「Microsoft JhengHei UI」
「Microsoft JhengHei UI Light」
「Microsoft YaHei」
「Microsoft YaHei Light」
「Microsoft YaHei UI」
「Microsoft YaHei UI Light」
「NSimSun」
「SimSun」
こういったフォントに変更するだけで、「海」の中が「母」の漢字になります。
やり方は、簡単!
普通の「海」の漢字を選択して、フォントの種類を先ほど挙げたもののどれかに変更するだけです。
実は、前項の方法よりも手間がかかりません。
フォント変更する場合は、「海」一文字だけだと目立ちますので、文章全体を変更してフォントを統一しましょう。
まとめ
以上が、「海」の中が「母」の漢字をパソコンに表示させる方法についてでした。
「海」の中が「母」の漢字を変換して表示させるには、「海-ウィクショナリー日本語版」からコピーし、単語登録してください。
単語登録しておくことで、それ以降は普通の「変換」だけで表示させることができます。
それから、「Malgun Gothic」「Microsoft JhengHei」などのフォント変更でも表示させることができますよ。
ここからは、余談です。
戦前までは、「海」も「毎日」の「毎」も「母」だったのですが、GHQの政策によって「母」の「点々」が「直線」に変更されました。
ちなみに「苺(いちご)」は当時、当用漢字に選ばれず使用を制限されることで、変更をまぬがれたのです。
仮に、「苺」が当用漢字に選ばれていたら、現在は「海」や「毎」のように直線になっていたでしょう。