「分別」と「区別」。
似ている言葉です…。
もしかして同じ意味では?と思ってしまいます。
でも、「この似たリンゴは、区別がつかない」とはいいますが、「この似たリンゴは、分別がつかない」とはいわないような…。
ということは、「分別」と「区別」には違いがあるということ??
そんなわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「分別」と「区別」には決定的な違いがありました!
本記事では、「分別」と「区別」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「分別」と「区別」の意味の違い!
最初に、「分別」と「区別」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「区別」とは、違いによって分けること、また、物事の違いのこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「分別」の意味とは!
「分別」は、種類によって分けること。
「区別」の方は「違い」で分けますが、「分別」は「種類」です。
「ゴミの分別」といいますが、これはゴミの「種類」で分け、収集するということ。
具体的には、「燃えるゴミ」「ペットボトル」「燃えないゴミ」など、明確な「種類」に基づいて分けます。
この場合、「種類」によって分けますが、「種類の違い」によって分けているということもできます。
つまり、「区別」の意味である「違い」によってということ。
ですから「分別」は、大きな「区別」の意味の中に含まれるということです。
②「区別」の意味とは!
「区別」は、①違いによって分けること、また、②物事の違いのこと。
意味が2つありますが、①の「違いによって分けること」から説明しますね。
前の項目で、「種類」によって分ける「分別」を説明しましたが、これは「区別」でもあります。
では、「分別」ではない「区別」とは何か?ということになりますが。
これはつまり、同じ種類であっても、他の違いで分けるということ。
たとえば、同じ種類のリンゴであっても、大きさに基準を設けて「大きいリンゴ」と「小さいリンゴ」といったように分けるのが「区別」です。
この場合、同じ種類で分けていますので、基本的に「分別」とはいいません。
「大きいリンゴ」と「小さいリンゴ」を「区別」した場合、違う販売価格で出荷されます。
また、「区別」には②の「物事の違い」という意味もあります。
たとえば、「リンゴの、フジとジョナゴールドの区別がつかない」といった使い方をする「区別」。
この「区別」は、「分ける」ことではありません。
あくまでも、「リンゴの違い」のことをあらわしています。
③「分別」と「区別」の違いを整理!
それでは、ここで一度「分別」と「区別」の違いを整理します。
種類によって分けるのが「分別」。
違いによって分けるのが「区別」。
種類の違いも「違い」の一つなので、「区別」の意味の中に「分別」が含まれます。
また、「区別」には「物事の違い」という意味もあります。
2.「分別」と「区別」の辞書での意味!
続いて、辞書による「分別」と「区別」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「分別」の辞書での意味!
【分別】
・種類によって分けること。区別。「不燃物と可燃物とを―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおり、「種類によって」ということです。
②「区別」の辞書での意味!
【区別】
・二つ以上の物事の間に認められる違い。また、その違いに基づいて分けること。「―がつかない」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明したとおりの内容ですね。
3.「分別」と「区別」の使い方!
次に、「分別」と「区別」の使い方を例文で紹介します。
①「分別」の使い方!
・プラごみと生ごみを一瞬で分別する驚きの機械。
・顧客資産の分別管理に関する保証業務について。
・「搬入荷姿登録」の作業前に、分別等の作業をお勧めします。
・今月から一部のごみの分別や回収方法が変更になります。
②「区別」の使い方!
・日本では鶏肉は雄雌の区別なく売られています。
・きちんと区別せずに調理すると、食材によっては違う仕上がりになってしまう。
・見た目はパルプ製の紙と区別がつかないストーンペーパー。
・埋め立てゴミと燃やせない粗大ごみの区別がつかない。
4.「分別」や「区別」には似た意味の言葉がたくさんある!
「分別」や「区別」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「分別」と「区別」の意味の違いと使い分けについてでした。
「分別」は、種類によって分けること。
「区別」は、違いによって分けること、また、物事の違いのこと。
種類で分けるのが「分別」で、違いで分けるのが「区別」です。