「究極」と「至高」。
この2つの言葉は、有名な漫画で「究極VS至高」といった形で対決していました。
でも、なんとなくどちらも「凄い」っていうのは伝わりますが、この違いって何なんだろう…。
と思いますよね…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「究極」と「至高」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「究極」と「至高」の意味の違い!
最初に、「究極」と「至高」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「至高」とは、この上なくすぐれていること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「究極」の意味とは!
「究極」は、物事を突き詰めてきわめることです。
「究極」の「究」は、「きわめる」や「これ以上行けないところ」という意味。
「究極」の「極」は、「きわめる」や「やりつくす」というという意味です。
ですから、どちらも似たような意味の漢字ですが「果てまでつきつめる」「きわめる」といった意味ですね。
「至高」の「この上なくすぐれていること」に対し、「究極」は「きわめる」です。
微妙ですが、違うのですよ。
「究極」は「究極の犯罪行為」というように悪事に対しても使える言葉。
たとえ悪事であっても、「きわめる」ことができるということですね。
当然ですが、「究極の犯罪」は「下の方向にすぐれている」かもしれませんが、「上の方向にすぐれている」ことではありません。
これが、「きわめる」と「この上なくすぐれる」の違いです。
②「至高」の意味とは!
「至高」は、この上なくすぐれていることです。
「至高」の「至」は、「いたる」「行きつく」こと。
「至高」の「高」は、そのとおり「高い」です。
要するに、「高い所に行きつく」ということ。
ですから、「この上なく、すぐれている」ということですね。
前の項目でも説明しましたが、「究極の犯罪行為」とは言えますが、「犯罪」は「この上なくすぐれている」ことではありませんので「至高の犯罪行為」とは言いません。
③「究極」と「至高」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「究極」と「至高」の意味の違いを整理します。
物事を突き詰めて、きわめるのが「究極」。
この上なくすぐれているのが「至高」。
「究極」は、上の方向に突き詰めても、下の方向に突き詰めても使うことができます。
「至高」は、「この上なくすぐれている」ことなので、上の方向だけということ。
2.「究極」と「至高」の辞書での意味!
続いて、辞書による「究極」と「至高」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「究極」の辞書での意味!
【究極】
・物事をつきつめてみて最後にたどりつくものや所。究竟(きゅうきょう)。「―の選択」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
②「至高」の辞書での意味!
【至高】
・この上なくすぐれてりっぱなこと。最高。「―の精神」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「究極」と「至高」の使い方!
最後に、「究極」と「至高」の使い方を例文で紹介します。
①「究極」の使い方!
・50メートルプールを息継ぎなしで泳ぎ切る泳法は究極といえるかもしれない。
・究極の悪女を見事に演じきった。
・全てのテストを白紙で提出するとは、ある意味究極だ。
・平行棒でまさに究極の技を成功させた。
・30年間、究極の味を求め続けた。
②「至高」の使い方!
・目覚まし時計をセットしない、これは至高の生活だ。
・長年ねかせたウイスキーはまさに至高の一品。
・国防は至高の福祉といえる。
・平行棒でまさに至高の技を成功させた。
・30年間、至高の味を求め続けた。
まとめ
以上が、「究極」と「至高」の意味の違いと使い分けについてでした。
「究極」は、物事を突き詰めて行きついた果てのこと。
きわめる、ともいいます。
「至高」は、この上なくすぐれていること。
「この上なく」ですので、上の方向にすぐれていることです。