「観察」と「監察」。
漢字が1字違うだけ。
「観」と「監」の違いです。
さらに読み方も、「かんさつ」でどちらも同じ。
ですから、さぞかし意味が近いのだろう…と思いきや、全然違うようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「観察」と「監察」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「観察」と「監察」の意味の違い!
最初に、「観察」と「監察」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「監察」とは、行政や経営などの業務について、調査し取り締まること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「観察」の意味とは!
「観察」は、物事を詳しく見ること。
ただ景色を眺めるというのではなく、注意深く見るということです。
たとえば、道を歩いていたら綺麗な花を見つけました。
そこで、「この花は何という名前の花だろう?」と思いながらよく見ること、これが「観察」です。
調べたり、記録を付けたり、分析したりする必要はありません。
あくまでも、ただ注意深くよく見ることが「観察」です。
②「監察」の意味とは!
「監察」は、業務を調査して取り締まること。
「仕事がキチンと行われているのか?」
「お金をごまかしていないか?」
といったことを、調べて取り締まることです。
「取り締まる」ということは、「管理」はもちろん「監督」や「監視」といった意味があります。
要するに、「交通違反取り締まり」といった言葉があるとおり、かなり強権的であるということ。
ですから、「監察」を行う機関の多くは官庁であるということです。
官庁の「監察官」が、様々な行政機関や民間企業を「監察」するということですね。
民間企業にも「監察」といった部署や担当があるかもしれませんが、民間の多くは「監査」といった名称です。
ちなみに、「監査」にも「取り締まる」という意味合いがあります。
③「観察」と「監察」の違いを整理!
それでは、ここで一度「観察」と「監察」の違いを整理します。
物事を詳しく見ることが「観察」。
業務を調査し取り締まることが「監察」。
漢字1文字違うだけで、全く違う意味の言葉です。
2.「観察」と「監察」の辞書での意味!
続いて、辞書による「観察」と「監察」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「観察」の辞書での意味!
【観察】
・物事のありのままを詳しく見ること。注意深く見ること。「―日記」「自然―」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
②「監察」の辞書での意味!
【監察】
・行政や経営などの業務について、調査し取り締まること。「―官」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「観察」と「監察」の使い方!
次に、「観察」と「監察」の使い方を例文で紹介します。
①「観察」の使い方!
・夏休みの宿題で、観察日記を作成する。
・おたまじゃくしの成長を観察する。
・観察眼を養う。
・観察研究が仕事だ。
②「監察」の使い方!
・監察医は行政解剖により調査します。
・監察官が強制力を行使する。
・都道府県警察の監察体制を強化する。
・汚職を取り締まる行政監察官。
4.「観察」や「監察」には似た意味の言葉がたくさんある!
「観察」や「監察」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「観察」と「監察」の意味の違いと使い分けについてでした。
「観察」は、物事のありのままを詳しく見ること。
「監察」は、行政や経営などの業務について、調査し取り締まること。
全く意味が異なりますよ。