「自分」と「自己」。
似ていますよね…。
でも、実際の使い方はそれぞれ微妙に違うような…。
「自分には無理です」と言いますが…。
「自己には無理です」とは言いません…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「自分」と「自己」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「自分」と「自己」の意味の違い!
最初に、「自分」と「自己」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「おのれ」という意味では、「自分」と「自己」、どちらも共通する部分。
しかし、「自分」には、「私」や「僕」という、話し手や書き手がその本人のことを示す意味もあります。
「自己」には、「私」や「僕」という意味はありません。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「自分」と「自己」の共通する意味!
「自分」と「自己」は、お互いに共通する「おのれ」という意味があります。
ですから、「自分」「自己」「おのれ」は全て同じ意味ということ。
具体的な使い方は、以下のとおり。
「自分を欺く」
「自己を欺く」
「自分流」
「自己流」
ということで、これは全て「おのれ」という意味で使われています。
②「自分」にしかない特有の意味!
「自分」には、「おのれ」という意味の他に、「私」や「僕」の意味もあります。
これは、話し手や書き手が、話し手や書き手本人のことを示す意味。
「私は」「僕には」といった使い方と同じように、「自分は」「自分には」というように使います。
使い方は、以下のとおり。
「自分は北海道の生まれです」
「自分にはとてもできません…」
そして、こういった「私」「僕」という意味は、「自己」にはありません。
「自己は北海道の生まれです」
「自己にはとてもできません…」
こうなると、完全に違和感があります。
③「自分」と「自己」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「自分」と「自己」の意味の違いを整理します。
「自分」と「自己」は、どちらも「おのれ」という意味で、これは意味が重なる部分。
ただし、「自分」には、「私」や「僕」という意味もあります。
ちなみに、「自己」には、「私」や「僕」という意味はありません。
2.「自分」と「自己」の辞書での意味!
続いて、辞書による「自分」と「自己」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「自分」の辞書での意味!
【自分】
①その人自身。おのれ。自己。
②自称の人代名詞。わたくし。「―は東北の出身です」
引用元:旺文社国語辞典
意味①が「おのれ」のこと、意味②が「私」のこと。
説明したとおりの内容です。
②「自己」の辞書での意味!
【自己】
・自分。おのれ。自我。「―主張」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、「自分」「おのれ」のことで、説明したとおりの内容ですね。
3.「自分」と「自己」の使い方!
最後に、「自分」と「自己」の使い方を例文で紹介します。
①「自分」の使い方!
・あまりにも自分勝手ではないか。(おのれ)
・結婚が決まっているのに自分探しの旅に行ってしまった。(おのれ)
・それは結果して自分の首をしめることになるのでは。(おのれ)
・自分でよければその仕事をやらせてください。(僕)
・自分はパーティーが苦手です。(僕)
②「自己」の使い方!
・自己嫌悪におちいる。
・自己顕示欲丸出しの投稿だよ。
・完全に論理破綻だ!自己矛盾におちいっている。
・自己を犠牲にできるかどうか。
・自己PRが大切な場合もある。
まとめ
以上が、「自分」と「自己」の意味の違いと使い分けについてでした。
「自分」には、「おのれ」と「私」「僕」という2つの意味があります。
似ているようですが、「おのれ」と「私」では意味が違いますよ。
そして、「自己」は「おのれ」という意味で、「私」「僕」の意味はありません。