「稽古」と「練習」。
「稽古」は、日本的な「道」が付くものに多く使われます。
たとえば、「剣道」「茶道」「書道」など。
一方の「練習」はというと、「剣道の練習」といいます。
じゃあ、「稽古」と「練習」の意味に違いはないのか??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「稽古」と「練習」の意味の違いについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「稽古」と「練習」の意味に違いは?
最初に、「稽古」と「練習」の意味を簡潔にお伝えします。
また、「稽古」には昔のことを考えるという意味もあります。
「練習」とは、学問や技術などを習う、繰り返して身につけること。
短くまとめると、こういった意味です。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「稽古」と「練習」、違いはあるの?
「稽古」は、日本的な武道などに多く使われる言葉。
「練習」は、学問や技術など身につけるもの全般に使われます。
使い方に片寄はあるのですが、実は言葉の持つ意味に違いはありません。
冒頭でお伝えしたとおり、どちらも「学問や技術などを習う、繰り返して身につけること」です。
たとえば、日本の武道である柔道の場合は「柔道の稽古」という具合に「稽古」が使われます。
しかし、これを「練習」に置き換えて「柔道の練習」としても、違和感はないですよね。
ということで、「稽古」と「練習」の意味に違いはありません。
ただし、「稽古」という言葉は、「練習」と比較すると限定的な使われ方をしてきました。
ですから、「稽古」を当てはめると違和感があるものもあります。
「水泳の稽古をする」
「スポーツクライミングの稽古」
「リレーのバトンパスを稽古する」
など、普段「稽古」と言わないスポーツの場合、少し変な感じですね…。
②「稽古」という言葉が持つもう一つの意味!
実は「稽古」には、「昔のことを考える」という意味もあります。
この意味は「練習」にはない部分ですので、「違い」ですね。
「稽古」の「稽」は、「考える」という意味。
「稽古」の「古」は、そのとおり「ふるい」。
これはつまり、「古い過去を調べて、今は何をすべきかを知る」ということ。
そういった意味から、「昔の書物を読んで学ぶ」という意味として使われるようになりました。
要するに、現在の「勉強」や「学習」のような使い方です。
そういった使い方が、日本古来の武道などに使われるようになったのですね。
古くから伝わる、「技」や「流派」などを身につけるといった感じでしょうか。
③「稽古」と「練習」の意味を整理!
それでは、ここで一度「稽古」と「練習」の意味を整理します。
「稽古」と「練習」は、どちらも学問や技術などを習う、繰り返して身につけること。
基本的に意味は同じ。
ただし「稽古」には、昔のことを考えるという意味もあります。
この意味は、「練習」にはありません。
2.「稽古」と「練習」の辞書での意味!
続いて、辞書による「稽古」と「練習」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「稽古」の辞書での意味!
【稽古】
・(昔のことを考える意)学問・技術・芸能・武術などを学び習うこと。練習。「熱心に―する」
引用元:旺文社国語辞典
カッコで、「昔のことを考える意」とあります。
また、内容に「練習」とありまあすので、同じ意味ということですね。
②「練習」の辞書での意味!
【練習】
・学問・技芸などをくりかえし習うこと。けいこ。「ピアノの―」「毎日―する」
引用元:旺文社国語辞典
意味の中に「けいこ」とあります。
やはり、同じ意味ということ。
3.「稽古」と「練習」の使い方!
次に、「稽古」と「練習」の使い方を例文で紹介します。
①「稽古」の使い方!
・開演が間近に迫った芝居の稽古に励む。
・道場に集合して合同で稽古を行う。
・相撲のぶつかり稽古で怪我をした。
・合気道の稽古着を買ってもらった。
・生け花のお稽古を体験する。
②「練習」の使い方!
・バッティング練習に精を出す。
・予算の関係で練習環境は改善できなかった。
・練習用のユニフォームを汚した。
・試合で練習の成果を発揮する。
・寝る間を惜しんで練習する。
4.「稽古」や「練習」には似た意味の言葉がたくさんある!
「稽古」や「練習」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「稽古」と「練習」の意味についてでした。
「稽古」と「練習」の意味に違いはありません。
どちらも学問や技術などを習う、繰り返して身につけることです。
ただし「稽古」には、昔のことを考えるという意味もあります。
昔のことを考えるといった意味は、「練習」という言葉にはありません。