「選択」と「選択肢」。
どちらも「選ぶ」ことに関係した言葉。
「肢」があるか、ないかの違いです。
実は、この「肢」の有無で意味が全く違ってくるようですよ…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみました!
本記事では、「選択」と「選択肢」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「選択」と「選択肢」の意味の違い!
最初に、「選択」と「選択肢」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「選択肢」とは、ある質問に対しその中から選び出せるように用意された複数の項目、また、自分の行動などに対し自分が選び出せる複数の項目のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「選択」の意味とは!
「選択」は、複数の中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。
「選ぶ」という行為が「選択」です。
たとえば、「あなたの一番好きな果物は何ですか?」という質問があったとしましょう。
こういった質問があれば、たくさん存在する果物の中から最も大好きな果物を選んで解答しますよね。
この「選ぶ」行為が「選択」ということ。
「私は、リンゴが一番好きですよ!」
といった場合、「リンゴを選択した」ということがいえます。
②「選択肢」の意味とは!
「選択肢」は、ある質問に対しその中から選び出せるように用意された複数の項目、また、自分の行動などに対し自分が選び出せる複数の項目のこと。
「選択肢」は、「選ぶ」行為のことではなく、その選ぶ対象となる複数の「回答」のことです。
たとえば、「あなたの好きな果物は何ですか?」と質問した後に、「a.ミカン、b.リンゴ、c.イチゴ、この中から選んでください」と条件が加わったとしましょう。
ちなみに、この質問は「一番好きな果物」ではなく「好きな果物」に変えました。
そして、この「a.ミカン、b.バナナ、c.イチゴ」という3つの項目、これが「選択肢」です。
質問された側は、たとえば「私は果物の中ではリンゴが一番好きなのですが、この3つの選択肢しかないのであればミカンです。ミカンも大好きですよ」という回答をします。
それから、「選択肢」は必ず質問に対する回答とは限りません。
自分の行動などに対し、自分が選び出せる複数の項目も「選択肢」といいます。
たとえば、高校の卒業が近くなるにつれて、自分の進路に悩む人は多いのではないでしょうか?
「大学に進学すべきか?」「就職するべきか?」「家業を継ぐべきか?」など、人によって様々ですよね。
この選ぶ「項目」も「選択肢」といいます。
この「選択肢」は、誰かがあらかじめ準備した項目ではありません。
あくまでも、自分で考えて項目を設定することになります。
③「選択」と「選択肢」の違いを整理!
それでは、ここで一度「選択」と「選択肢」の違いを整理します。
複数の中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶことが「選択」。
そして、選び出せる複数の項目が「選択肢」。
選ぶ行為が「選択」で、選ばれる複数の項目が「選択肢」です。
2.「選択」と「選択肢」の辞書での意味!
続いて、辞書による「選択」と「選択肢」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「選択」の辞書での意味!
【選択】
・いくつかの中から適切なものを選ぶこと。「―科目」「取捨―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「選択肢」の辞書での意味!
【選択肢】
・一つの質問に対して、その中から選び出すように用意されたいくつかの答え。また、選びうるいくつかの方法。
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
3.「選択」と「選択肢」の使い方!
次に、「選択」と「選択肢」の使い方を例文で紹介します。
①「選択」の使い方!
・背景色の中から好きな色を複数選べる機能「プリカラー選択」を搭載しています。
・自動ブレーキはすぐに広がり、多くのユーザーが選択する人気装備となった。
・希望の条件を選択するだけで、飲食店を簡単に探して即時予約できるサービス。
・買い物の支払方法は「クレジットカード」を選択する。
②「選択肢」の使い方!
・ふるさと納税の返礼品は、利用者の選択肢が広がっている。
・在宅勤務やリモートワークといった働き方の選択肢を提供する企業が増えている。
・副業で、人生の選択肢を増やすためのヒントをお届けします。
・アメリカとイランの双方に配慮できる選択肢をめぐる検討が進められている。
4.「選択」や「選択肢」には似た意味の言葉がたくさんある!
「選択」や「選択肢」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「選択」と「選択肢」の意味の違いと使い分けについてでした。
「選択」は、複数の中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。
「選択肢」は、ある質問に対しその中から選び出せるように用意された複数の項目、また、自分の行動などに対し自分が選び出せる複数の項目のこと。
「選択」と「選択肢」は、選ぶことと選ばれる項目の違いですが、「肢」があるかないかで意味が全く違ってきます。