「書面」と「文書」。
よく使う言葉ですが、意味がまぎらわしいです…。
といいますか、もしかして同じ意味では…??
でも、こういった似た意味の言葉は、何がどう違うのか、それとも同じ意味なのか、キチンと白黒つけなくてはいけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「書面」と「文書」には確かな違いがありました!
本記事では、「書面」と「文書」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「書面」と「文書」の意味の違い!
まずは、「書面」と「文書」の意味の違いを端的にお伝えします。
「文書」とは、書き記されたものことで、書かれた文字と書かれている紙などを総合した意味であり、趣意の意味はありません。
ただし、「書面」の意味の中には、「文書」という意味もあります。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「書面」の意味とは!
「書面」は、書き記された文字と書かれてある趣意のこと。
書かれてある文字に加え、その他に文字で書かれてある「こと」「内容」「趣意」「事柄」も含まれるということです。
文字とその趣意のことなので、正確には書かれてある紙などは含みません。
また、「書面は文字のことであり、趣意のことではない」といった説もあるようですが、様々な辞書で「趣意である」といった記載があります。
要するに、文字を使って訴えたいこと、趣意の意味ということ。
たとえば、「書面表決」という言葉があります。
これは、総会などに出席が出来ない場合、そのかわりに「書面」で決めてしまうということ。
この「書面」は「文字」や「紙」というよりは、「賛成なのか、反対なのか」という「趣意」をもとに決めるということです。
また、「書面」には「文書」という意味もあります。
「文書」の意味は、次項で詳しく解説しますが、多くは説明した意味、つまり「文字」と「趣意」として使われます。
②「文書」の意味とは!
「文書」は、書き記されたものこと。
書き記されたもののことなので、正確には書かれてある「文字」と、「文字」が書かれてある「紙」などを総合して「文書」です。
ただし「書面」で説明した、文字で書かれてある「こと」「内容」「趣意」「事柄」の意味はありません。
あくまで、書かれてあるもののことであり、その「趣意」ではないということです。
それから、文字などが書かれてなくてはいけませんので、何も書かれていない「白紙」は「文書」ではありません。
ですから、ホームセンターなどに売っている「A4判のコピー用紙」は「文書」とはいいません。
そのコピー用紙に、何かを書いて初めて「文書」になります。
そして、前の項目で「書面」にも「文書」の意味があると説明しました。
まれではありますが、「書面」という言葉が「文書」の意味として使われることがあります。
その場合の「書面」には「趣意」の意味はなくなり、書かれてある「紙」などの意味が加わります。
③「書面」と「文書」の違いを整理!
それでは、ここで一度「書面」と「文書」の違いを整理します。
書き記された文字と、書かれてある趣意が「書面」。
書き記された文字と、書かれた紙などが「文書」。
また、「書面」の意味の中には、「文書」という意味もあります。
2.「書面」と「文書」の辞書での意味!
続いて、辞書による「書面」と「文書」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「書面」の辞書での意味!
【書面】
①文書や手紙の文面。
②文書。手紙。
引用元:旺文社国語辞典
意味が2種類あります。
意味①の「文面」も趣意のこと。
意味②が「文書」のことです。
②「文書」の辞書での意味!
【文書】
・書き物。書類。書状。文書(もんじょ)。
引用元:旺文社国語辞典
「書き物」とは、書いたものという意味です。
説明どおりですね。
3.「書面」と「文書」の使い方!
次に、「書面」と「文書」の使い方を例文で紹介します。
①「書面」の使い方!
・タイヤの空気圧に関し、フォード社に書面で要請したことも明かしました。
・看板破壊に至る経緯と破壊の根拠を詳細に書面で公開する。
・二次的著作物の作成は、弊社に書面で申請していただく必要があります。
・投資信託の書面が電子交付されたことの確認方法を教えてください。
②「文書」の使い方!
・目当ての文書や社内Webページがなかなか見つからない。
・理事長はつくばで共同締結文書にサインを記した。
・どんな文書を作るときも役立つ基本手順を解説していきます。
・公文書も紙からデジタル化されていく。
4.「書面」や「文書」には似た意味の言葉がたくさんある!
「書面」や「文書」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「書面」と「文書」の意味の違いと使い分けについてでした。
「書面」のポイントは、「何が書かれているのか」ということ。
「文書」のポイントは、「書かれているもの」ということ。
ただし、まれに「書面」が、「文書」と同じ意味で使われることがあります。