「変換」と「転換」。
どちらも変えることだと思うのですが…。
似ています…。
「変換」の方は、スマホを使っていれば毎日のように目にしますよね…。
では、このスマホの「変換」は「転換」だとダメのか…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「変換」と「転換」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「変換」と「転換」の意味の違い!
最初に、「変換」と「転換」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「転換」とは、変えることですが、主に方針や傾向などを別の方向に変えること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「変換」と「転換」の違いのポイント!
「変換」は別のものに変えることで、「転換」も変えることですが、主に方針や傾向などを別の方向に変えることです。
「変換」も「転換」も、変えること。
ですが、「転換」は主に方向、つまり向きを変える時に使う言葉。
「変換」の方は、ただ単純に別のものに変えることなのですが、「漢字変換」といった使い方をします。
パソコンやスマホで言葉を入力し、その文字を漢字に変えること、これが「漢字変換」。
あとは、「エネルギー変換」という言葉があります。
これは、燃料を燃やすことで「熱エネルギー」が発生します、その熱エネルギーがタービンを回すことで「運動エネルギー」に変わりますよね。
「熱エネルギー」が「運動エネルギー」に変わること、これが「エネルギー変換」。
あるものが、別のものに変わることが「変換」ですね。
「転換」は主に方向を変える時に使います。
たとえば、「方向転換」。
これは、車などで進む方向を変えること。
あとは、「気分転換」もよく使います。
これは、落ち込んだ気持ちを、明るい方向へ変える時などに使う言葉。
方向をグイッと変えること、これが「転換」ですね。
②「変換」と「転換」の使い分けのポイント!
「変換」と「転換」には、使い分けのポイントがあります。
「変換」は具体的なものであり、「転換」は抽象的なものが多いということ。
「変換」は、「漢字変換」「エネルギー変換」のほか、「プログラム変換システム」「データ変換ソフト」など、変えるものがハッキリと具体的です。
一方の「転換」は、「方向転換」「気分転換」のほか、「方針転換」「時代変換」といった、変えるもの自体が抽象的なものが多いのが特徴。
なんとなく、「変換」の方は目に見えないものですよね。
「変換」は具体的、「転換」は抽象的ということも覚えておいてください。
③「変換」と「転換」の違いを整理!
それでは、ここで一度「変換」と「転換」の違いを整理します。
別のものに変えることが「変換」。
変えることではありますが、主に方針や傾向などを別の方向に変えるのが「転換」。
「変換」は具体的で、「転換」は抽象的といった特徴もあります。
2.「変換」と「転換」の辞書での意味!
続いて、辞書による「変換」と「転換」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「変換」の辞書での意味!
【変換】
①変わること。また、変えること。「漢字の―」
②[数]ある点・図形・式・座標などを他の点・図形・式・座標などに変えること。「数式を―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですが、意味②は数学的な「変換」です。
変えることですので、意味は同じですね。
②「転換」の辞書での意味!
【転換】
・物事の性質・方針や傾向がそれまでと別の方向に変わること。また、変えること。「方向―」「気分を―する」
引用元:旺文社国語辞典
「方向を変えること」ですので、説明したとおりの内容です。
3.「変換」と「転換」の使い方!
次に、「変換」と「転換」の使い方を例文で紹介します。
①「変換」の使い方!
・北海道大学には物質変換研究室がある。
・水素がヘリウムに変換される。
・テキストデータを点字に変換。
・業務でhtmlをxhtmlに変換する必要がある。
②「転換」の使い方!
・政策転換のためのオープンな議論。
・この事件は歴史の転換点となった。
・これまで主流をなしていた株主第一主義からの大転換。
・人生の転換期。
4.「変換」や「転換」には似た意味の言葉がたくさんある!
「変換」や「転換」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「変換」と「転換」の意味の違いと使い分けについてでした。
「変換」は、別のものに変えること。
「転換」は、変えることですが、主に方針や傾向などを別の方向に変えること。
「転換」は抽象的なもの、目に見えないものが多いです。