「古墳」と「遺跡」。
「古墳」というと、大阪の仁徳天皇陵が有名ですが…。
もしかして、この「古墳」と「遺跡」って、くくりが違うのだろうか…。
これは、ハッキリとしなくてはいけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「古墳」と「遺跡」の意味の違いについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「古墳」と「遺跡」の意味の違い!
まずは、「古墳」と「遺跡」の意味の違いを端的にお伝えします。
「遺跡」とは、古代の建物や事件などがあった跡、また、古代の人間の生活の跡のこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「古墳」の意味とは!
「古墳」は、古代の墓のこと。
墓の中でも、土を高く盛り上げたものを「古墳」と呼びます。
そして、墓は墓なのですが、特に位の高い天皇などの墓。
つまり、「古墳」の中にはそういった方々が埋葬されているということです。
この「古墳」には、円形の「円墳」や四角形の「方墳」の他、前方が四角形で後方が円形の「前方後円墳」など形状は様々。
前方後円墳では、大阪の仁徳天皇陵が有名ですね。
大きさも、数十メートル級から400メートルを超えるものまで色々。
ちなみに、仁徳天皇陵は日本最大で全長が480メートル以上あります。
エジプトのピラミッドの底辺が約230メートルで高さが約140メートルですので、全長では仁徳天皇陵の方が大きいということ。
高さではとてもかないませんが…。
ところで、この「古墳」なのですが気になるのが建設費。
大林組では、日本最大の仁徳天皇陵の建設費を算出しました。
現在の技術で、約20億円なのだそうです。
そして、現在の技術がない建設当時の建設費では、なんと!800億円もかかるとか!
東京ドームの建設費が約350億円ですので、2つ分ですね…。
②「遺跡」の意味とは!
「遺跡」は、古代の建造物や人間の生活の跡のこと。
これはつまり、「古代の建造物」である「古墳」も含まれます。
ですから、大きな「遺跡」があり、その中の1つが「古墳」ということですね。
「遺跡」は、「古墳」の他に、当時の住居やごみ捨て場である貝塚、土器・石器・装飾品・骨なども含まれます。
古代の人が使ったもの、それが残っていれば「遺跡」ということ。
有名な「遺跡」としては、カンボジアのアンコールワットがあります。
アンコールワットは寺院なのですが、現在は観光地としても人気が高い「遺跡」です。
③「古墳」と「遺跡」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「古墳」と「遺跡」の意味の違いを整理します。
古代の墓で、土を盛り上げたものが「古墳」。
古代の建物や人間の生活の跡が「遺跡」。
「遺跡」の1つが「古墳」ということです。
2.「古墳」と「遺跡」の辞書での意味!
続いて、辞書による「古墳」と「遺跡」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「古墳」の辞書での意味!
【古墳】
・古代の墓。特に、土を盛り上げて築いた古代の塚・墳墓。形状により方墳・円墳・前方後円墳などがある。
引用元:旺文社国語辞典
ちなみに、「塚」は土を盛り上げた墓のことで、「墳墓」は墓としてつくられた建造物の総称です。
説明どおりの内容ですね。
②「遺跡」の辞書での意味!
【遺跡】
・歴史上の建物・事件などのあった跡。住居跡・古墳・貝塚など、古代の人間の生活の跡。「―の発掘」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
3.「古墳」と「遺跡」の使い方!
最後に、「古墳」と「遺跡」の使い方を例文で紹介します。
①「古墳」の使い方!
・誉田山古墳は大阪にある前方後円墳。
・日本の歴史の時代区分の1つに古墳時代がある。
・巨大な古墳は経費の関係で規模が縮小されました。
②「遺跡」の使い方!
・歳勝土遺跡公園。
・古代ギリシアの遺跡アクロポリス。
・インカの空中都市マチュピチュ遺跡。
まとめ
以上が、「古墳」と「遺跡」の意味の違いについてでした。
「古墳」は、古代の墓のことで、特に土を盛り上げたもののこと。
「遺跡」は、古代の建造物や人間の生活の跡のこと。
「遺跡」の中の建造物の1つが「古墳」です。