よくお礼などで使われる「ひとえに」という言葉。
実はこの「ひとえに」には、意味が2つあります。
一つ目は、行動に徹するということで使う「いちずに」「ひたすら」という意味。
二つ目は、原因や理由がそれ以外ないことを表す「それに尽きる」「もっぱら」という意味です。
では、この「ひとえに」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「ひとえに」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、ビジネスやお礼に活用できるように簡単な短文で紹介しますので、ご期待ください。
1.「ひとえに」の例文をビジネスやお礼に役立つ簡単な短文で!
・いつも弊社の製品をご愛顧いただきありがとうございます。引きつづき、ひとえにごひいきを賜りますようお願いいたします。【ひたすら】
・私がここまで続けてこられたのも主任のおかげだと、ひとえに感謝いたします。【ひたすら】
・お客さま各位には、何かとご迷惑、並びにご不便をお掛けいたしますが何卒ご了承下さいますよう、ひとえにお願い申し上げます。【ひたすら】
・この度のプロジェクトの成功は、ひとえに皆様方のご支援とご協力のおかげです。本当にありがとうございました。【理由がそれに尽きる】
・旧年中は当社をご愛顧いただき誠にありがとうございました。本年は40周年を迎えますが、これもひとえに皆様のご支援、ご協力あっての事と、心より感謝申し上げます。【理由がそれに尽きる】
・この成果は、ひとえに皆さま方の交通安全に関するご尽力のおかげだと思います。心からお礼申し上げます。【理由がそれに尽きる】
・このような結果を残すことができたのは、ひとえに課長や主任のご指導の賜物と存じます。本当にありがとうございました。【理由がそれに尽きる】
・皆様の信頼を裏切ってしまった事を心よりお詫び致します。このような事態を招いてしまったことは、ひとえに私の弱さが原因です。【理由がそれに尽きる】
・このたびの取締役ご就任、心からお祝い申し上げます。これもひとえに、林原様の日頃のご精進あってのことと存じます。今後はご重責を担われ、さらにお忙しくなられることでしょうが、くれぐれもご自愛のうえ、いっそうのご活躍を期待しております。【理由がそれに尽きる】
・本法は着実に運用されております。これは、ひとえに中央センターの皆様方のご理解とご協力によるものであります。この場をお借りして御礼申し上げます。【理由がそれに尽きる】
2.「ひとえに」の類義語!
続いて、「ひとえに」と似た意味の言葉を紹介します。
行動に徹するという意味としては、冒頭でも紹介したとおり「いちずに」「ひたすら」が該当。
その他には、「一筋に」「一心に」などが当てはまります。
原因や理由がそれ以外ないという意味では、冒頭で触れたとおり「それに尽きる」「もっぱら」がありますが…。
それ以外は、以下のとおりです。
「ただただ」
「全て」
「まったくもって」
「他でもない」
「どれもこれも」
などが当てはまります。
まとめ
以上が、「ひとえに」の例文についてでした。
「ひとえに」を漢字で書くと「偏に」です。
「偏に」の「偏」は、「かたよる」「もっぱら」という意味がありますので、「偏に」はまさに「それに尽きる」ということ。
ちなみに、「ひとえに」を漢字変換すると「一重に」も出ますが…。
「一重」は名詞であり、副詞として使う場合は「偏に」の方がふさわしいとされています。