「明瞭」と「明確」。
こうして並べてみると、何が違うのだろうと思ってしまいます。
たとえば、「明瞭のこたえる」といいますし、「明確にこたえる」ともいいますよね…。
これ、どっちも「こたえる」なのですが、こたえ方に違いがあるのだろうか??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
実は、「明瞭」と「明確」には決定的な違いがありました!
本記事では、「明瞭」と「明確」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「明瞭」と「明確」の意味の違い!
最初に、「明瞭」と「明確」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「明確」とは、はっきりしていて、間違いがないこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「明瞭」の意味とは!
「明瞭」は、はっきりしていて、わかりやすいこと。
「明瞭」と「明確」はどちらも、はっきりしていること。
ですが「明確」は「間違いがないこと」で、「明瞭」は「わかりやすいこと」です。
要するに、「明瞭」の方は「正確なのか?」「間違いはないのか?」という部分は考慮していません。
「わかりやすい」という部分、つまり「理解できるか?」「理解できないか?」ということに焦点が当たっています。
たとえば、「明瞭に返事をした」「明瞭にこたえる」といった使い方をします。
この場合は、「イエス」なのか「ノー」なのかをわかりやすく返事をしたという意味になります。
②「明確」の意味とは!
「明確」は、はっきりしていて、間違いがないこと。
意味のポイントとなるのが、「間違いがない」という部分。
つまり、真実でなくてはいけませんし、確かなことでなくてはいけません。
「明確」は、理解のしやすさよりも、その物事がいかに正確であるかが求められるのです。
たとえば、「質問事項に対して、明確にこたえる」といった使い方をします。
この場合は、はっきりと間違いがないようにこたえるということ。
③「明瞭」と「明確」の違いを整理!
それでは、ここで一度「明瞭」と「明確」の違いを整理します。
「明瞭」と「明確」はどちらも、はっきりしていること。
ですが、わかりやすいのが「明瞭」
そして、間違いがないのが「明確」。
理解しやすいのが「明瞭」で、正確でなくてはいけないのが「明確」です。
2.「明瞭」と「明確」の辞書での意味!
続いて、辞書による「明瞭」と「明確」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「明瞭」の辞書での意味!
【明瞭】
・言葉や事柄などがはっきりしていて、あいまいな点がまったくないこと。明らかであること。また、そのさま。「簡単―」「不―」↔曖昧
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「明確」の辞書での意味!
【明確】
・はっきりしていて確かなさま。「責任の所在が―でない」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりですね。
ちなみに、「確か」ということは「間違いがない」ということです。
3.「明瞭」と「明確」の使い方!
次に、「明瞭」と「明確」の使い方を例文で紹介します。
①「明瞭」の使い方!
・安全性能のAからFまでの等級付けが明瞭に表示される新しいタイヤラベリング制度。
・商品表示は、明瞭かつ正確に表示することが求められる。
・文字情報の表示が明瞭なホワイトバックライト大型液晶を搭載しています。
・音声が聞き取りにくいので、技術で調整しもう少し明瞭に伝えてほしい。
②「明確」の使い方!
・自然に会話ができ、明確かつ詳細に自分の意見を表現できる。
・緩和方向をより意識して政策運営するスタンスをより明確にした。
・英総選挙ではジョンソン首相率いる保守党が明確な勝利を収める。
・家の持分を決め、持分登記をすることによって財産を明確に区分することができる。
4.「明瞭」や「明確」には似た意味の言葉がたくさんある!
「明瞭」や「明確」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「明瞭」と「明確」の意味の違いと使い分けについてでした。
「明瞭」は、はっきりしていて、わかりやすいこと。
「明確」は、はっきりしていて、間違いがないこと。
理解のしやすさがポイントになるのが「明瞭」、正確さがポイントになるのが「明確」です。