「間違い」と「失敗」。
これって、同じ意味かと思っていたら…。
微妙な違いがあることに気付きました。
この微妙な違いを理解しないまま使ってしまうと、おかしな文書になってしまいますよ…。
キチンと、使い分けが必要なのです!
ということで、本記事では「間違い」と「失敗」の意味の違いと使い分けについて、徹底調査した結果をわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「間違い」と「失敗」の意味の違い!
最初に、「間違い」と「失敗」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「失敗」とは、成功しなかったということです。
パッと見て「同じではないのか?」と思われるかもしれませんが、違うのです。
では、さらにわかりやすく紐解いていきますね。
①「間違い」の意味とは!
「間違い」の意味は広いのですが、一言で表現するならば正しくないことをしてしまうことです。
たとえば、学校のテストの回答を誤ること、これが「間違い」。
さらには、罪を犯してしまうこと、これは「間違いを起こした」といいますね。
また、男女間で不貞な行為をしてしまうこと、これも「間違い」といいます。
どれも、「正しくないこと」をしてしまっていますよね。
これが「間違い」です。
②「失敗」の意味とは!
「失敗」とは、成功しなかったということ。
ですから、「失敗」の対義語は「成功」です。
「間違い」は正しくないことをすることなのですが、「失敗」の方は正しくないことをしているとは限りません。
たとえば、最大限努力を重ねて受験に落ちたとします。
これは「受験に失敗した」といいますが、最大限の努力を重ねていますし、正しいことを行っているのですね。
あとは、科学実験なども「実験に失敗した」といいますが、これも将来につなげるための実験なのです。
つまり、失敗を積み重ねることにより成功への道を探っているのであって、正しくない行動とはいえません。
ただ単に、正解ではなかったというだけのこと。
③ただし、正しくない行動のせいで「失敗」することも!
「失敗」は、正しくないことをしているとは限らないと説明しました。
つまり、「失敗」は全てが正しい行動ではないということ。
要するに、正しくないことによる「失敗」は、正しくないことによる「間違い」と共通している部分でもあるのですね。
わかりやすく、例で説明しますね。
科学実験で、Aという薬品を投入するところを、誤ってBという薬品を入れてしまったとします。
その結果、科学実験は「失敗」に終わりました。
この科学実験が「失敗」に終わったのは、薬品を入れ「間違い」が原因であるということです。
つまり、この科学実験の「失敗」は、正しくない行動の結果です。
ですから、この「失敗」は「間違い」と同じ意味になります。
④「間違い」と「失敗」の違いを整理!
ここで、一旦「間違い」と「失敗」の違いを整理します。
正しくないことをしてしまうのが「間違い」。
そして、成功しないことが「失敗」です。
ですから、正しいことをしても「失敗」することがあります。
ただし、正しくないことをすることを「失敗」という場合がありますので、覚えておきましょう。
この場合は、「失敗」と「間違い」は同じ意味になります。
2.「間違い」と「失敗」の辞書での意味!
続いて、「間違い」と「失敗」の意味が辞書ではどうなっているのか、一応確認していきます。
①「間違い」の辞書での意味!
【間違い】
①まちがうこと。誤り。「計算―」
②失敗。しくじり。「とんでもない―をする」
③事故や事件。「―がなければよいが」
④男女間のあってはならない行為。
引用元:旺文社国語辞典
全部で4つの意味があります。
意味①③④は最初の項目で説明したとおり、テストの誤り、罪を犯す、男女間の不貞ですね。
そして、意味②で「失敗」と説明していますので、「失敗」と同じ意味ということです。
ちなみに、面白いのが「間違い」と「間違う」では辞書では別々に掲載されていること。
「間違う」では意味が少し違い上記の意味①のみとなります。
②「失敗」の辞書での意味!
【失敗】
・やりそこなって目的を遂げられないこと。しくじり。「―に終わる」「試験に―する」↔成功
引用元:旺文社国語辞典
目的を達成できないこと、すなわち成功しないことですね。
あと、注目すべきは意味の解説に中に「間違い」がないこと。
これはつまり、「失敗」の全てが「間違い」ではないということです。
3.「間違い」と「失敗」の使い方!
最後に、「間違い」と「失敗」の使い方を例文で紹介します。
①「間違い」の使い方!
・答案用紙の回答欄に間違って違う問題の答えを書いてしまった。
・スープの作り方を間違いマズくなってしまった。
・集合時間を間違いバスに乗り遅れた。
・自分は刑務所のお世話になったが、人生で1度だけの間違いだ。
・同じ部屋に年頃の男女が寝ることは間違いのもとだ。
②「失敗」の使い方!
・答案用紙の回答欄に答えを書き忘れ結果して受験に失敗した。
・スープを作ったが失敗して不味いものになってしまった。
・一生懸命努力を重ね出来ることは全部やったが受験に失敗してしまった。
・抑えのエースを切り札として投入したが、リリーフに失敗した。
・たかだか1回失敗したくらいなんでもない、これは成功の基だ。
まとめ
以上が、「間違い」と「失敗」の意味の違いと使い分けについてでした。
「間違い」とは、正しくないことをしてしまうこと。
そして、「失敗」は成功しないことです。
ですから、正しいことをしても「失敗」することがあるのですね。
ただし、正しくないことをして「失敗」する場合もありますので、気をつけましょう。
この時は、「失敗」も「間違い」も同じ意味になります。