「体感」と「体験」。
似た言葉です…。
「体」が共通しているのですが、違いがまぎらわしいですよね…。
「体験談」という言葉がありますが、「体感談」ってきいたことがない…。
非常に似ている「体感」と「体験」ですが、微妙な分岐点があるようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「体感」と「体験」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「体感」と「体験」の意味の違い!
最初に、「体感」と「体験」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「体験」とは、自分が実際に身をもって経験すること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「体感」の意味とは!
「体感」は、体に感じること。
実際に体が得る感覚ですね。
具体的には、振動や温度、痛みや痒みといったものを感じることです。
たとえば、真冬に薄着で外出したとしますね。
この時に、その人は外に出た瞬間「ひやっ!!」といった感覚を得ます。
この「ひやっ!!」といった刺激を感じること、これが「体感」。
温度以外にも、体に感じる痛みや振動など全て「体感」です。
②「体験」の意味とは!
「体験」は、自分が実際に身をもって経験すること。
経験するというのは、実際に行ったり見たり聞いたりすることです。
たとえば、ハワイに旅行したとしましょう。
これは、「ハワイを体験した」ということになります。
ハワイに実際に行って、現地で本当のハワイというものを見て経験していますよね。
さてさて、よく考えてみてください…。
ハワイに到着した時に、「あつっ!!」と現地の実際の暑さを感じたとしますね。
この、「あつっ!!」という感覚、これは「体感」です。
しかも、ハワイの実際の暑さも身をもって「体験」したことになります。
となると…、「体感」と「体験」は同じことなのか…?
と思われるかもしれませんが、違いますよ!
「体感」は、あくまでも体に感じること、ただそれだけ。
「あつっ!!」といった、感覚そのものを指します。
一方の「体験」は、体に感じた後「暑い」という意識まで行きます。
「ハワイは暑いところだ!」という意識まで行って初めて「体験」したということ。
その後、帰国して友人に「ハワイ、どうだった?」ときかれたとしましょう。
「ハワイはとても暑かったよ」と伝えること、これは「体験」したものを伝えていますので「体験談」です。
また、「ハワイの暑さの感覚はどんな感じ?」ときかれました。
その時に、「肌がジリジリする感触かな…」と伝えたとしましょう。
これは、実際に体に感じたものですので「体感」を伝えたことになります。
ただし、この「肌がジリジリする感触」は意識して言葉にしていますので、「体験談」ということもできます。
③「体感」と「体験」の違いを整理!
それでは、ここで一度「体感」と「体験」の違いを整理します。
体に得る感覚が「体感」。
自分が実際に身をもって経験することが「体験」。
氷に実際に触ると「ひやっ!!」といった感覚を得ますが、この感覚が「体感」です。
その後に、「冷たい…」と意識するところまで行って初めて「体験」になります。
2.「体感」と「体験」の辞書での意味!
続いて、辞書による「体感」と「体験」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「体感」の辞書での意味!
【体感】
①からだに感じること。また、その感じ。
②内臓に加えられた刺激による吐き気や空腹などの感覚。
引用元:旺文社国語辞典
意味①は説明したとおりの内容ですね。
意味②は、外部から得る刺激以外に、内臓からくる感覚のことをいっています。
②「体験」の辞書での意味!
【体験】
・自分が実際に経験すること。また、その経験。「―談」「―入学」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「体感」と「体験」の使い方!
次に、「体感」と「体験」の使い方を例文で紹介します。
①「体感」の使い方!
・風がふくと実際の気温よりも体感温度は下がる。
・凍結路面でアンチロックブレーキの感触を体感。
・爬虫類や両生類に実際に触れることができる体感型動物園がある。
・4D映画は、映画の世界を五感で味わう体感型の上映システム。
②「体験」の使い方!
・実際の心霊体験をきいてゾッとした。
・機器の無料体験ができるショールームがある。
・今日はクラス単位で職業体験施設にいく。
・ソーセージの手作り体験教室に参加した。
4.「体感」や「体験」には似た意味の言葉がたくさんある!
「体感」や「体験」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「体感」と「体験」の意味の違いと使い分けについてでした。
「体感」は、体に感じること。
「体験」は、自分が実際に身をもって経験すること。
「体感」はあくまでも体が得た感覚のみ、その感覚を意識することで「体験」となります。