「嫉妬」と「独占欲」。
なんとなく、同じような意味合いに思えてしまいますが…。
しかも、こういった感情はほぼ同じような場面、状況であらわれます…。
ですが、この「嫉妬」と「独占欲」なのですが、微妙に違いがあるようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「嫉妬」と「独占欲」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「嫉妬」と「独占欲」の意味の違い!
最初に、「嫉妬」と「独占欲」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「独占欲」とは、ひとりじめにしてしまいたいという欲求のこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「嫉妬」と「独占欲」の意味と関係性!
「嫉妬」は、愛する人物が自分以外へ愛情を向けることを憎むことです。
言いかえるならば「やきもち」のこと。
たとえば、愛する彼が、別の女性と交際を始めた時にわく気持ちです。
簡単にいってしまえば、彼が浮気した時の気持ちのこと。
この時に通常であれば、「許せない」という怒り、「憎たらしい~」といった憎しみの気持ちがわきますよね。
これが「嫉妬」です。
この「嫉妬」の気持ちは、彼に向けられることもあれば、浮気相手に向けられることもあります。
一方の「独占欲」は、ひとりじめにしてしまいたいという欲求のこと。
たとえば、「彼は誰にも渡さない!」「彼は自分だけのもの!」という気持ちのことですね。
また、「ポテトチップスをひとりだけで食べたい」という気持ちも「独占欲」。
愛情に関する「ひとりじめにしたい」という気持ちは、多くが「嫉妬」がもとになっていることが多いです。
つまり、「彼が他の女性と会話しただけで、憎しみがわく!」とか「彼のラインの連絡先に女性の名前があるだけで許せない!」といった、「嫉妬」がもとになっているということ。
そういった「嫉妬」による「憎しみ」があって、それを増大させないために「彼をひとりじめしたい」という「独占欲」があらわれるのですね。
とういことで、「嫉妬」と「独占欲」の意味は違うのですが、愛情に関しては「嫉妬」から「独占欲」へ気持ちが変遷していくという意味では似ているのかもしれません。
②「嫉妬」は愛情に無関係な場合も!
「嫉妬」は、前の項目で説明した「やきもち」以外にも意味があります。
それは、自分よりすぐれた人や恵まれた人を、うらやみねたむこと。
「うらやみねたむ」とは、すぐれた人などを「いいな~」と思ってから「憎たらしい~」と思う気持ちです。
この「嫉妬」は、愛情は関係ありません。
ですから、交際中の男女間や夫婦間以外でもあらわれる気持ちです。
たとえば、知り合いが毎月海外旅行を楽しんでいたとします。
その知り合いに対し、「楽しそうでいいな~」と思った後に、「飛行機が欠航になればいいのに」と思うのが「嫉妬」。
結構日常的に潜んでいますよ…。
③「嫉妬」と「独占欲」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「嫉妬」と「独占欲」の意味の違いを整理します。
愛する人物が自分以外へ愛情を向けることを憎むのが「嫉妬」。
ひとりじめにしてしまいたいという欲求が「独占欲」です。
多くが、「嫉妬」の気持ちが「独占欲」のもとになっています。
2.「嫉妬」と「独占欲」の辞書での意味!
続いて、辞書による「嫉妬」と「独占欲」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「嫉妬」の辞書での意味!
【嫉妬】
・自分より恵まれていたりすぐれていたりする者を、うらやみねたむこと。また、自分の愛する者の愛情が他へ向くのを、うらみ憎むこと。やきもち。「―心」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容ですね。
②「独占欲」の辞書での意味!
「独占欲」では、辞書に載っていませんでした。
「独占」「欲」「欲求」でそれぞれご紹介します。
【独占】
①一人じめにすること。「人気を―する」
②[経]市場で、売手または買手が一人しかいない状態。また、少数の企業が資本力を集中し、市場を支配すること。「―資本」
引用元:旺文社国語辞典
ひとりじめのことですが、意味②は経済用語です。
【欲】
・ほしいと思う心。「―が深い」「―を出す」
引用元:旺文社国語辞典
【欲求】
・欲しがり求めること。
引用元:旺文社国語辞典
「欲」「欲求」とも、「ほしい」ですね。
つまり、合わせると「ひとりじめにしたい!」ということです。
3.「嫉妬」と「独占欲」の使い方!
最後に、「嫉妬」と「独占欲」の使い方を例文で紹介します。
①「嫉妬」の使い方!
・自分はこれまでの人生で常に嫉妬深いといわれてきました。
・嫉妬心をおさえるには許容が大切なのか?
・愛情と嫉妬は背中合わせだ。
・誰にでも優しい彼女の行動に嫉妬する。
・嫉妬が原因となり破局する。
②「独占欲」の使い方!
・子供がすべり台を誰にも使わせないのは独占欲から。
・独占欲のあまり1ホールのケーキを1人で食べた。
・独占欲が強すぎて他人との会話だけでにらまれる。
・長い裁判で離婚が決定、独占欲から解放された。
・独占欲は愛情の裏返しなのか?
まとめ
以上が、「嫉妬」と「独占欲」の意味の違いと使い分けについてでした。
「嫉妬」は、愛する人物が自分以外へ愛情を向けることを憎むこと。
また、自分よりすぐれた人や恵まれた人を、うらやみねたむという意味もあります。
「独占欲」とは、ひとりじめにしてしまいたいという欲求のこと。
「ケーキをひとりじめにしたい」も「独占欲」ですし、「彼をひとりじめにしたい」というのも「独占欲」です。