「決定」と「決断」。
意味がまぎらわしいですよね…。
なんとなく、「決断」の方が迫力を感じますが…。
本来の意味は、どう違うのだろうか…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「決定」と「決断」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「決定」と「決断」の意味の違い!
最初に、「決定」と「決断」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「決断」とは、きっぱりと、つまり、意志をはっきりと決めること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「決定」の意味とは!
「決定」は、はっきりと決めること。
「決断」は、きっぱりと決めることですので、「はっきり」と「きっぱり」の違いです。
「はっきり」は、モヤモヤっとしたものを明瞭に、また、確かにするという意味。
ですから、明瞭に確かに決めるのが「決定」です。
ちなみに「きっぱり」は、意志をはっきりさせるという意味ですので、意味合いが少し違います。
たとえば、サッカー大会の開催日を検討していたとしますね。
その開催日候補が、10月13日と10月20日と10月27日の3通りあったとします。
これを1つにしぼること、これが「決定」。
3通りということは、候補が複数あり、モヤモヤっとしていますよね。
それをはっきりさせるということです。
②「決断」の意味とは!
「決断」は、きっぱりと決めること。
「きっぱり」ということは、意志をはっきりさせるという意味です。
意志をはっきりさせるということは、決意して決めるともいえます。
要するに、モヤモヤっとしたものを明瞭にする意味の「決定」と比べると、決意が伴う「決断」の方が重いということ。
ですから、前の項目で紹介したサッカー大会の開催日を選ぶことに対して、「決断」はふさわしくないともいえます。
たとえば、「10月13日と20日と27日の中から、10月13日に決断しました」というと、少し違和感がありませんか。
というのは、それほど決意が伝わらないからなのですね。
「決断」は、もっと重大な場面がふさわしくなります。
たとえば、遠方からすでに多くの観客が集まっている中で、雷雨の可能性があった場合の試合続行か、試合中止かといったもの。
試合を中止した場合は、多くの観客を帰すことになりますし、続行した場合は選手に対する危険が生まれるわけで。
こういった、重大な場面で決めることが「決断」です。
「本日の試合は中止することを決断した」ですね。
ただし、同じ場面で「決定」を使っても、何も間違いではありませんよ。
あくまでも、ふさわしいのはどっちなのかといったことです。
③「決定」と「決断」の違いを整理!
それでは、ここで一度「決定」と「決断」の違いを整理します。
はっきりと決めるのが「決定」。
きっぱりと決めるのが「決断」。
「はっきり」と「きっぱり」の違いです。
「はっきり」は明瞭に確かにすること、「きっぱり」は意志をはっきりとすることです。
2.「決定」と「決断」の辞書での意味!
続いて、辞書による「決定」と「決断」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「決定」の辞書での意味!
【決定】
・はっきりと決まること。はっきりと決めること。また、決まった事柄。「―に従う」「順位が―する」「運動方針を―する」
引用元:旺文社国語辞典
「はっきり」ということで、説明どおりです。
②「決断」の辞書での意味!
【決断】
・方針・行動・態度などをきっぱりと決めること。「―力」「―を下す」「即座に―する」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、「きっぱり」ですので説明したとおりの内容です。
3.「決定」と「決断」の使い方!
次に、「決定」と「決断」の使い方を例文で紹介します。
①「決定」の使い方!
・すみませんが私には決定権がありません。
・この会議で決定しなくてはいけない項目は3つです。
・抽選の当落が決定するのはいつですか?
・決定的なチャンスを逃す。
②「決断」の使い方!
・重大な決断を迫られる。
・大臣が辞任を決断する。
・どうしても決断することができない。
・決断力を磨くこと、それが将棋の世界では重要。
4.「決定」や「決断」には似た意味の言葉がたくさんある!
「決定」や「決断」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「決定」と「決断」の意味の違いと使い分けについてでした。
「決定」は、はっきりと、明瞭に確かに決めること。
「決断」は、きっぱりと、意志をはっきりと決めること。
「決断」は、より重大な場面で使われることが多いです。