「希望」と「願望」。
まぎらわしいです…。
「結婚願望」といいます…。
また、「結婚を希望する」ともいいますよね…。
もしかして、「希望」と「願望」は意味が同じなのか?それとも違う?
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「希望」と「願望」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「希望」と「願望」の意味の違い!
まずは、「希望」と「願望」の意味の違いを端的にお伝えします。
「願望」とは、願い望むこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「希望」の意味とは!
「希望」には、2つの意味があります。
その1つが、こうあって欲しいと願い望むこと。
「こうあって欲しい」「ああなりたい」といった、何かの実現を願い望むということです。
たとえば、「自分はミュージシャンになりたい!」と思ったとすれば、これが「希望」ということ。
「ミュージシャンになること」の実現を願い望むということです。
ですから、「私はミュージシャンになることを希望します」といった言い方になります。
2つ目が、未来の明るい見通しという意味。
たとえば、何らかの事故や事件で身内の安否が不明だったとしまね。
そんな時に親族が、「希望を持ち続けて、待ちます」「希望は捨てません」といったコメントをします。
この「希望」のこと。
こちらの「希望」は、願い望むことではなく「未来の明るい見通し」のことです。
②「願望」の意味とは!
「願望」は、願い望むこと。
たとえば、結婚したいと願い望むことを「結婚願望」といいます。
逆に、離婚したいと願い望めば「離婚願望」。
願い望むことですので、この部分は「希望」の意味と同じといえます。
ですから、「恒久の平和を願望する」ともいいますし、「恒久の平和を希望する」でも間違いではありません。
また、「結婚を願望する」でも「結婚を希望する」でもオッケーということですね。
ただし「願望」には、「希望」の「未来の明るい見通し」という意味はありません。
「希望」の方は、「未来の明るい見通し」の意味で、「希望を胸に耐え続ける」といった使い方をします。
ですが、「願望を胸に耐え続ける」といった使い方はしません。
この部分が、「願望」と「希望」の違いです。
③「希望」と「願望」の違いを整理!
それでは、ここで一度「希望」と「願望」の違いを整理します。
こうあって欲しいと願い望むのが「希望」。
また、「希望」には未来の明るい見通しという意味もあります。
願い望むのが「願望」。
「希望」も「願望」も、願い望むという部分は共通しています。
ただし、未来の明るい見通しという意味は「願望」にはありません。
2.「希望」と「願望」の辞書での意味!
続いて、辞書による「希望」と「願望」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「希望」の辞書での意味!
【希望】
①こうあって欲しいと願い望むこと。また、その願い。「ご―に添いかねます」「進学を―する」
②未来に対しての明るい見通し。「人生に―を持つ」
③[文法]願い望む意を表す言い方。助動詞「たい」(口語)。「まほし」「たし」(文語)を付けて表す。
引用元:旺文社国語辞典
意味①と②は説明どおりの内容ですね。
意味③は説明しませんでしたが、文法での言い方で意味は①と同じです。
②「願望」の辞書での意味!
【願望】
・願い望むこと。また、その願い。願望(がんもう)。「長年の―がかなう」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「希望」と「願望」の使い方!
次に、「希望」と「願望」の使い方を例文で紹介します。
①「希望」の使い方!
・進学希望ですので就職はしません。
・ご希望に添えず、すみませんでした。
・希望を捨てずに頑張ってきた成果です。
・いつまでも希望を胸に努力します。
②「願望」の使い方!
・今はただ水を飲みたいだけ、それがたった一つの願望です。
・自分には結婚願望は全くないのです。
・会社にいるのならば出世したいという願望を持たなくては。
・このサッカーの勝負だけは勝ちたいという願望があります。
4.「希望」や「願望」には似た意味の言葉がたくさんある!
「希望」や「願望」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「希望」と「願望」の意味の違いと使い分けについてでした。
「希望」と「願望」は、どちらも願い望むこと。
この部分の意味は共通しています。
ただし、「希望」には未来の明るい見通しという意味がありますが、「願望」にはそういった意味はありません。
「絶対に、希望を捨てるんじゃないぞ!」の「希望」です。