「期待」と「希望」。
ほぼ同じような意味に思えてしまいます…。
使う場面もほぼ同じですよね…。
まぎらわしいのですが、意味には違いがあるようです…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「期待」と「希望」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「期待」と「希望」の意味の違い!
最初に、「期待」と「希望」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「希望」とは、こうあってほしいと願い望むことです。
似ていますが、一言であらわすとこういった違いになります。
それでは、もう少し詳しく紐解いていきますね。
①「期待」と「希望」の微妙な違い!
「期待」は、あることが起こることを心待ちにすることです。
「期待」の「期」は、「時期」や「機会」という意味で、時間的な概念。
「期待」の「待」は、そのとおり「待つ」ことです。
要するに、あることが起こる、その時期まで待つということですね。
時間が経過するのを、ただ待ち続けるということ。
何かするわけではなく、待つだけ…。
たとえば、「あなたが、大学に進学することを期待します」といった使い方をしますが、他人まかせですよね。
自分はただ待つだけ、これが「期待」です。
一方の「希望」は、こうあってほしいと願い望むこと。
「希望」の「希」は、「願う」という意味があります。
「希望」の「望」は、そのとおり「望む」こと。
ですから、ただ待つだけではなく、願いながら望みますので行動が出てくる場合もあるのです。
たとえば、「自分は、大学への進学を希望します」と言ったとしましょう。
この人は、大学への進学に向けて準備をします。
また、大学の入学試験へ臨むために勉強も始めますよね。
これはつまり、ただ待つだけの「期待」とは違い、「希望」の方は何もしないとは限らないということです。
②「希望」のもう1つの意味!
「希望」という言葉には、こうあってほしいと願い望むこと以外の意味もあります。
それは、「未来の明るい見通し」という意味。
「未来の明るい見通し」は、願い望むことではありません。
たとえば、「投獄されてから、希望を見失った」といった使い方をします。
これは「こうなってほしいと望む」ことではなく、「明るい未来」のこと。
似てはいるのですが、微妙に違う意味も含んでいることを覚えておいてください。
③「期待」と「希望」の違いを整理!
それでは、ここで一度「期待」と「希望」の違いを整理します。
あることが起こることを待つのが「期待」。
自分は何か行動を起こすわけでもなく、ただその時期を待つのです。
こうあってほしいと願い望むのが「希望」。
自分の望みに向けて行動が伴う場合もあります。
2.「期待」と「希望」の辞書での意味!
続いて、辞書による「期待」と「希望」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「期待」の辞書での意味!
【期待】
・あることが起こるのを、またはある状態になるのを当てにして待つこと。心待ちにすること。「―はずれ」「―に添う」「―を裏切る」「―を寄せる」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容ですね。
②「希望」の辞書での意味!
【希望】
①こうあって欲しいと願い望むこと。また、その願い。「ご―に添いかねます」「進学を―する」
②未来に対しての明るい見通し。「人生に―を持つ」
③[文法]願い望む意を表す言い方。助動詞「たい」(口語)。「まほし」「たし」(文語)を付けて表す。
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
ただし、意味③は説明していませんでしたが、意味①を文章や言い方であらわす時の意味。
「○○したい」「○○になりたい」の「たい」のことですね。
3.「期待」と「希望」の使い方!
次に、「期待」と「希望」の使い方を例文で紹介します。
①「期待」の使い方!
・彼は絶対に期待を裏切るようなことはしない。
・ご期待に添うことができず申し訳ありませんでした。
・通販で実物が届いたが中身は全く期待外れだったよ。
・初めての海外旅行が近づき日に日に期待が膨らむ。
・チャンスで彼の打順だが、これは期待できる。
②「希望」の使い方!
・ご希望に添うことができず申し訳ありませんでした。
・希望通りの大学に進学することが決まった。
・納品の希望日を記入してください。
・希望の光に満ちている。
・絶対に希望を捨ててはいけない。
4.「期待」や「希望」には似た意味の言葉がたくさんある!
「期待」や「希望」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「期待」と「希望」の意味の違いと使い分けについてでした。
「期待」は、あることが起こることを心待ちにすることです。
「希望」は、こうあってほしいと願い望むこと。
「待つ」と「望む」の違いですが、「望む」場合は行動が伴うこともあります。
ただ「待つ」だけではないということ。