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「市場」と「市況」の違い!例文でわかりやすく解説するよ!

更新日:

 
「市場」と「市況」。

なんとなく使い分けされているようですが、同じような意味に思えてしまいます…。
 
 
「株式市場」といいますし、「株式市況」といった言葉も存在しますよね…。

これでは、全く違いがわかりません…。
 
 
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!

実は、全く意味が違っていました!!
 
 
本記事では、「市場」と「市況」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。

かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
 

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1.「市場」と「市況」の意味の違い!

最初に、「市場」と「市況」の意味の違いを簡潔にお伝えします。

「市場」とは、商品などが取引される場と範囲、また、ある特定の枠組みの中で行われる取引全般を指す抽象的な概念のこと。

「市況」とは、商品などが取り引きされる状況、また、そういった取引による景気のこと。

 
短く表現すると、こういった違いがあります。

それでは、もう少しわかりやすく紐解いていきますね。
 

①「市場」の持つ3種類の意味とは!

「市場」には、大きく3種類の意味があります。
 

a.取引の「場」としての「市場」!

まずは、取引の「場」としての「市場」ですが、これは「いちば」のことです。

「いち」ともいいます。
 
 
「朝市」や「魚市場」の「いちば」ですね。

たくさんの商人が集まって、それぞれが様々な商品を売り、買い手が購入します。

これが「いちば」。

豊洲市場
 

b.取引の「範囲」としての「市場」!

2つめの、取引の「範囲」としての「市場」は、「マーケット」のこと
 
 
「市場を拡大し、売り上げのアップをはかる」といった使い方をする「市場」です。

「商品の販路」ともいいますね。
 
 
たとえば、生産物を県内だけに向けて販売していたものを全国展開すること、これが「市場の拡大」。

つまり、この場合は取引の範囲の拡大ということになります。
 

c.取引の「概念」としての「市場」!

最後の、取引の「概念」としての「市場」は、ある枠組みで行われる取引を抽象的に表現した言葉
 
 
たとえば、「家電製品」という大まかな枠組みがあり、その家電製品の需要と供給の関係で発生する取引、これが「概念」としての「市場」です。

この場合は、「現在の家電製品の市場は…」といった使い方をします。
 
 
ざっくりとした表現ですので、なんとなく「もや~っ」としますよね。

ですが、「概念」なので「もや~っ」としているのです。

買い物
 

②「市況」の意味とは!

「市場」の説明をしましたが、その「市場」で行われる取引の状況を「市況」といいます。
 
 
わかりやすくいうと、「市場」は断片的で、「市況」はその移り変わりのこと。

「市況」は、状況ですので、時間の動きというものが関係してくるのですね。
 
 
これはつまり、「市場の景気」ともいえます。

取引が活発になると景気は上昇し、その逆は景気が悪化するのですね。
 
 
まさに、時間の経過によって変化する取引の状況、これが「市況」です。

パソコンデータ
 

③「市場」と「市況」の意味の違いを整理!

それでは、ここで一度「市場」と「市況」の意味の違いを整理します。
 
 
商品などが取引される「場」と「範囲」、また、ある特定の枠組みの中で行われる取引全般を指す抽象的な「概念」が「市場」

「場」「範囲」「概念」です。
 
 
商品などが、取り引きされる状況が「市況」

「市況」は、市場の景気と言いかえることができます
 

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2.「市場」と「市況」の辞書での意味!

続いて、辞書による「市場」と「市況」の意味がどうなっているのか確認していきます。
 

①「市場」の辞書での意味!

【市場(しじょう)】

①いちば。

②商品の取り引きされる範囲。「―を拡大する」

③株式や商品の売買が行われる場。または、商品の需給関係を抽象的に表す概念。「生糸―」

引用元:旺文社国語辞典

説明したとおりで、上から「場」「範囲」「概念」ですね。

一応、下に「市場(いちば)」の意味も載せておきます。

【市場(いちば)】

①多数の商人が毎日または定期的に集まって一定の商品の売買をする所。市(いち)。「青果―」

②日用品・食料品などを一か所に集めて売る所。マーケット。→市場(しじょう)

引用元:旺文社国語辞典

市場
 

②「市況」の辞書での意味!

【市況】

・株式や商品の取り引きの状況。

引用元:旺文社国語辞典

説明したとおりの内容ですね。

「状況」という言葉がポイントです。
 

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3.「市場」と「市況」の使い方!

最後に、「市場」と「市況」の使い方を例文で紹介します。
 

①「市場」の使い方!

・中央卸売市場へ向かう。(場)

市場を拡大すべきか現状維持か検討する。(範囲)

・今年からは新たな市場開発を目標にします。(範囲)

・医療機器の国内市場。(概念)

・1年を超えるものは長期金融市場だ。(概念)

仮想通貨
 

②「市況」の使い方!

・アメリカ住宅市況に及ぼす影響。

市況が好転し先行きは明るい。

・株式市況を見守る。

・国内外の市況概況や為替など、さまざまなマーケット動向を分析。

・東京外為市況が106円台前半。
 

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まとめ

以上が、「市場」と「市況」の意味の違いと使い分けについてでした。
 
 
「市場」は、商品などが取引される場所と範囲、その他に、ある特定の枠組みの中で行われる取引全般を指す抽象的な概念といった意味があります。

「市況」は、商品などが取り引きされる状況のこと。

また、「市況」は「市場の景気」ともいいます。
 
 
断片的であるのが「市場」、時間の経過によって移り変わるのが「市況」ということですね。

「市場」と「市況」の意味の違いを説明しましたが、「市場」と「業界」の意味の違いを深く分析した記事がありますよ。

「市場規模」や「業界規模」といいますが、まぎらわしいですよね…。

もしよかったら、下の関連記事をご覧ください。

「市場」と「業界」の違い!わかりやすく徹底解説するよ!

 

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