「批判」と「否定」。
一見、違いは理解しているつもりなのですが…。
でもよく考えてみてください。
これ、もしかしてどちらも「それは違うだろ!」と発言するのではないかい…。
もしかして、意味が似ている??
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「批判」と「否定」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「批判」と「否定」の意味の違い!
まずは、「批判」と「否定」の意味の違いを端的にお伝えします。
「否定」とは、そうではないと打ち消すこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「批判」の意味とは!
「批判」は、物事のよしあしを批評し正当性などを判定、誤りを指摘し正すべきであるとして論じること。
わかりやすくいえば、「よくよく調べたらそれはおかしいですよ。正すべきです!」と言うことです。
たとえば、あるブラック企業の労働条件が過酷であることが判明したとしますね。
そこで、その労働条件をよく調べた上で、労働条件が本当に酷い場合に「労働条件が酷すぎる!改善すべきだ」と意見を述べること。
これが「批判」です。
ポイントは、「労働条件が酷すぎる!」だけで終わるのではないということ。
その後に、「労働条件を改善すべきだ!」と、ここまで言って「批判」となります。
ただ相手を責め立てるだけではなく、正すように求めるところまでいくということ。
②「否定」の意味とは!
「否定」は、そうではないと打ち消すこと。
これはつまり、「違います」と言うことです。
具体的には、本当は北海道出身のあなたに対し「出身は栃木県ですか?」と質問がきたとしますね。
その時に、出身は栃木県ではなく北海道ですので「違います」と発言すること。
これが「否定」です。
そうではないと打つ消す、つまり「違います」ということが「否定」ということ。
③「批判」と「否定」の違いを整理!
それでは、ここで一度「批判」と「否定」の違いを整理します。
物事のよしあしを批評し正当性などを判定、誤りを指摘し正すべきであるとして論じるのが「批判」。
そうではないと打ち消すのが「否定」。
「それは違います。正すべきだ!!」というのが「批判」。
「それは違います」というのが「否定」です。
2.「批判」と「否定」の辞書での意味!
続いて、辞書による「批判」と「否定」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「批判」の辞書での意味!
【批判】
・物事のよしあしを批評し、その価値や正当性などを判定すること。否定的内容の場合が多い。「自己―」「―を浴びる」「相手を―する」「無―」
引用元:旺文社国語辞典
この辞書では、「判定すること」までしか記載がありません。
ですが、「正すべきであるとして論じる」まで、ここまでで「批判」です。
②「否定」の辞書での意味!
【否定】
・そうではないと打ち消すこと。認めないこと。「うわさを―する」↔肯定
引用元:旺文社国語辞典
こちらは、説明どおりの内容です。
3.「批判」と「否定」の使い方!
次に、「批判」と「否定」の使い方を例文で紹介します。
①「批判」の使い方!
・記者からの厳しい批判が続き追い込まれる。
・被害者の実名報道に対する批判が続出する。
・無得点に終わったことで批判を受けたこともあった。
・海上保安庁の対応に批判が寄せられる。
②「否定」の使い方!
・芸能界復帰という報道を全面的に否定した。
・不正の疑惑を否定する。
・緊急法の拡大を否定した。
・退職理由がパワハラであることを否定する。
4.「批判」や「否定」には似た意味の言葉がたくさんある!
「批判」や「否定」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「批判」と「否定」の意味の違いと使い分けについてでした。
「批判」は、物事のよしあしを批評し正当性などを判定、誤りを指摘し正すべきであるとして論じること。
「否定」は、そうではないと打ち消すこと。
「批判」は「それはダメ!正すべきだ!!」、「否定」は「いいえ!違います!」ということです。