「分解」と「解体」。
似ています…。
なんとなく、「分解」は手元で行う細かい作業のイメージで、「解体」は巨大な重機がでてくるような大きな作業のイメージですが…。
では、「分解」と「解体」では何が違うのか?と言われれば…。
よくわかりません…。
ですが、実は大きさの違いではなく、微妙な意味合いの違いがあるようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「分解」と「解体」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「分解」と「解体」の意味の違い!
まずは、「分解」と「解体」の意味の違いを端的にお伝えします。
「解体」とは、バラバラにすること、また、バラバラになること。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらにわかりやすく紐解いていきますね。
①「分解」と「解体」の微妙な意味合いの違い!
「分解」は「分ける」「分かれる」ことで、「解体」は「バラバラにする」「バラバラになる」こと。
「分ける」と「バラバラにする」ということで、似ているのですがこれを「分解」と「解体」に当てはめると微妙に違いますよ。
全てが全て、ということではありませんが、多くが以下のような意味合い。
「分ける」方の「分解」は、分けた後にまた元に戻すといったニュアンスがあります。
そして「バラバラにする」方の「解体」は、壊すといったニュアンス。
つまり「分解」は、壊すことを前提としていない。
「解体」は、壊すことを前提としているということ。
ポイントは、「壊す」か「壊さない」か、という部分ですね。
「分解掃除」という言葉がありますが、この「分解」は掃除後に元に組み立て直します。
「家屋の解体」といった場合は、家を壊すことを意味していますよね。
ただし、例外もありますよ。
一例をあげるならば、「空中分解」という言葉があります。
これは、飛行機などが空中でバラバラになってしまうこと。
つまり、壊れてしまうことです。
「分解」でも、「壊れる」「壊す」場合もあるということですね。
ということで、「分解」「解体」それぞれに、例外があることも覚えておきましょう。
②「分解」と「解体」は人で構成された組織にも使う!
「分解」と「解体」は、いろいろなものが組み合わさって一体になっている「物」に対して使います。
ただし、この「分解」と「解体」は「物」以外にも使いますよ。
それは、人間で構成されている「組織」に対して。
「解体」では、「財閥が解体された」「官僚組織を解体」「営業部門を解体」といった使い方ですね。
「分解」は、「空中分解」という言葉がありますが、この言葉は組織にも当てはまります。
たとえば、「プロジェクトチームが内部の対立で、空中分解してしまった」といった使い方。
「分解」「解体」ともに、「物」以外にも使うことを覚えておきましょう。
③「分解」と「解体」の違いを整理!
それでは、ここで一度「分解」と「解体」の違いを整理します。
分けるのが「分解」で、多くが壊すことを前提としていません。
バラバラにするのが「解体」で、多くが壊すことを前提としています。
そして、「分解」も「解体」も人で構成された組織にも使いますよ。
2.「分解」と「解体」の辞書での意味!
続いて、辞書による「分解」と「解体」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「分解」の辞書での意味!
【分解】
①一体となっているものが各部分に分かれること。また、分けること。「空中―」
②[化]化合物が化学変化によって二種類以上の物質に分かれること。
引用元:旺文社国語辞典
意味①は説明どおりの内容ですね。
意味②化学用語の分解です。
②「解体」の辞書での意味!
【解体】
・組み立ててあるものや組織をばらばらにすること。また、ばらばらになること。「―修理」「財閥―」
引用元:旺文社国語辞典
前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「分解」と「解体」の使い方!
次に、「分解」と「解体」の使い方を例文で紹介します。
①「分解」の使い方!
・製品の分解図を確認する。
・自動車の分解整備を依頼。
・子供の頃からおもちゃを分解するのが大好きだった。
・コラーゲンを分解する酵素。
・このままでは開発部が空中分解するのでは。
②「解体」の使い方!
・明日から社屋の解体工事が始まる。
・車の下取りが不可能となれば解体するしかないのか。
・家屋解体の専門業者を絞り込む。
・歳入庁を新設するためには現組織の解体は不可欠。
・マグロの解体ショー。
4.「分解」や「解体」には似た意味の言葉がたくさんある!
「分解」や「解体」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「分解」と「解体」の意味の違いと使い分けについてでした。
「分解」は、多くが壊すことを前提とせず、分けること。
「解体」は、多くが壊すことを前提とし、バラバラにすること。
そして、どちらとも「物」や「組織」にも使われます。
また、これは主な違いということですので、例外もありますよ。