慣用句である「肝に銘じる」。
「肝に銘ずる」ともいいます。
「心に強くきざみつける」ということ。
つまりは、「決して忘れない」という意味です。
では、この「肝に銘じる」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「肝に銘じる」の類語と例文を紹介していきます。
特に、ビジネスなどで活用できるものをわかりやすく紹介しますのでご期待ください。
1.慣用句「肝に銘じる」のビジネスで使える類語!
まずは、「肝に銘じる」の似た意味の言葉から紹介しますね。
だいたいこういった「記憶」に関する慣用句では「心」「胸」「脳」という言葉が使われます。
「心」では、「心に刻む」「心に刻み込む」「心に焼き付ける」など。
「胸」の場合は、「胸に刻む」「胸に刻み込む」「胸に焼き付ける」といった言葉です。
「脳」では、「脳裏に刻む」「脳裏に刻み込む」「脳裏に焼き付ける」など。
さらに、意味を強調する場合はこれらの言葉の前に「深く」を付け加えます。
「深く心に刻み込む」「深く脳裏に焼き付ける」といった具合ですね。
あとは、「心に留める」とか「留意する」というのも同じような意味なのですが、これだと少し弱いイメージになってしまいます。
2.慣用句「肝に銘じる」の例文!ビジネスでの使い方!
・誠に申し訳ございませんでした。今回の失態を教訓として、二度と同じ過ちを繰り返すことのないように肝に銘じます。
・経団連の関係者は「とても残念だ」と述べた上で、経営者はこの機会にリスク管理の重要性を肝に銘じるべきではないか、と呼びかけた。
・就活では、会社説明会などを通して直接接する機会を得られますが、ここで重要なのは、情報を自らの手で記録することの大切さを肝に銘じるということ。
・今後二度とこのようなことを起こさないよう肝に銘じ、会の活性化に全力を挙げる所存でございます。
・問題となったスーパーの経営者は、今後は「肝に銘じて一切ふぐは売らない」と、ふぐ処理施設の廃止届を提出した。
・私たちは、経営の安定こそが地域経済に対する貢献の第一歩であることを肝に銘じ、一人一人が高い規律意識を持ってコンプライアンスの徹底に取組みます。
・会長は今年の「年頭法話」に触れて、今日を大事に生きるには、一日は一生の縮図であるとしっかり肝に銘じることが大切であると強調した。
・就任してから、2ヶ月半ですが共に仕事をさせていただいたことを光栄に感じています。また、皆さまに教えていただいたことを肝に銘じ引き続き会の発展のために頑張っていきたいと思います。
まとめ
以上が、「肝に銘じる」の類語と例文についてでした。
ビジネスなどに活用してください。
ちなみに、「肝に銘じる」の「肝」とは「肝臓」のことです。
「肝心要」「肝要」という言葉があるとおり、「肝」のつく臓器である「肝臓」はとても大切な臓器ということ。
そして「銘じる」の「銘」は、石碑や金属などに功績などを刻み込むという意味。
「碑に銘を刻む」といった使い方ですね。
あとは、書き記す意味では「座右の銘」、心に刻まれるという意味で「感銘」などがあります。
要するに、「肝に銘じる」は重要な臓器である肝臓に、忘れないように刻み込むということ。