慣用句である「木で鼻をくくる」。
「不愛想に応対する」という意味です。
「冷淡にあしらう」ということですね。
では、この「木で鼻をくくる」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「木で鼻をくくる」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.慣用句「木で鼻をくくる」の例文を簡単な短文で!
・家電製品の説明書の内容が理解できず、仕方なくコールセンターに電話したのだが「コールセンターでは使い方の説明はしない」と木で鼻をくくったような対応をされた。
・挨拶をしたら木で鼻をくくるような返しをされてのだが、よくよく事情をうかがったらコンタクトレンズを忘れてよく見えず、私であることを認識していなかったらしい…。
・事実と違う報道内容だったために、当事者の私は報道機関に電話しました。そしたら「記事は修正しない」と、木で鼻をくくるような返事だったため提訴することにした。
・息子が帰宅しないため警察に届出をしようと思ったのだが、親子喧嘩したことや年齢が20歳であることを伝えたら、「もう少し待ちましょう」と木で鼻をくくったような対応をされた。
・私はよく親しい友人から「木で鼻をくくるような対応だ」と言われるのだが、「なおしたい」と考えた末にコミュニケーション教室に通うことにした。
・購入したものと支払った金額が合わなかったことから、店舗に電話したところ「店舗に来てほしい」と木で鼻をくくるような対応をされて憤慨した。
・いかにも狡猾そうに木で鼻をくくるかの如くクールな態度に終始する佐藤さんに絶体絶命のピンチがと思うのは素人の浅はかさであり、彼と彼の周辺はあざとい弁明策を考え次の舞台に臨むのだろう。
・政府の答弁は「共同声明にあるとおりである」の一点張りで、まさに木で鼻をくくるとはこのことであろう。
・いろいろと要望を伝えてはみたものの、聞き入れて貰える訳もなく木で鼻をくくる上からの高圧的な物の言い方で拒否されました。
2.慣用句「木で鼻をくくる」の類義語!
「木で鼻をくくる」には、似た意味の言葉がたくさんあります。
同じ「鼻」つながりでは、「鼻であしらう」。
意味は、「冷淡に扱う」ということで、「木で鼻をくくる」と同じですね。
また、「鼻にも引っかけない」という言葉もあります。
これは相手にしないという意味で、「木で鼻をくくる」とは微妙な違いはありますが、似た意味です。
それから、「取り付く島もない」という言葉も。
これは、「話すら聞いてもらえない」ということなのですが、実はその前に「何かを頼む」ことが前提。
つまり、何かを頼んでも断られるということで、「頼るところがない」という意味になります。
あとは、「冷遇する」という言葉もあります。
これは、待遇を不当に悪くするという意味。
冷たい態度ではなく、冷たい待遇ということで、微妙に違いがあります。
まとめ
以上が、「木で鼻をくくる」の例文についてでした。
実は「木で鼻をくくる」は、元々「木で鼻をこくる」でした。
「こくる」が「くくる」に変化したのですね。
ちなみに、「こくる」とは「こする」こと。
木で鼻をこするということは、木で鼻をかむという意味です。
紙が高価で使わせてもらえず、仕方なく木で鼻をかんだのですが、さすがに心地の良いものではありません。
木で鼻をかむことで嫌な顔になるということから、「不愛想に応対する」という意味で使われるようになりました。