故事成語である「四面楚歌」。
そして「四面楚歌」は、四字熟語でもあります。
「まわりが敵や反対する人ばかりで、味方がいないこと」という意味です。
つまりは、味方が誰もいない状況や、助けを求められない、もしくは助けてくれる人物がいないことのたとえですね。
では、この「四面楚歌」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「四面楚歌」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ご期待ください。
1.故事成語「四面楚歌」の例文を簡単な短文で!
・彼は部長の立場だが、たった一度社長に異論と唱えただけで、社内全ての管理職を敵に回してしまった。四面楚歌の状況だよ。
・彼は会社ために行動したと訴えているが、コンプライアンスを犯してしまっては誰も助けてくれないだろうし、もはや四面楚歌だ。
・自分は四面楚歌になることを覚悟して、あえて言わせてもらう「この組織は解体するべきだ!」と。
・彼はあちこちで告げ口しまくっているが、結局しまいには四面楚歌で誰も話をまともに聞いてくれなくなった。
・課長の決断力は素晴らしい、しかしあまりにもワンマンすぎるので間違うと四面楚歌になるぞ。
・シミュレーションゲームの主人公の周囲が敵ばかりで逃げ道がふさがれた!四面楚歌の状況から挽回するためにスペシャルアイテムを使うしかないな。
・王将の駒を敵陣まで入玉させようとしているが、銀2枚と龍がありもはや四面楚歌の状況、投了しか道はないのかもしれない…。
・コウモリ外交は、どちらの国とも良好な関係を維持しているように見えるが、実は内情は完全に四面楚歌だ。
・マネーロンダリングに関する疑惑は払しょくしきれていないことから、四面楚歌の状況に陥った。
・チャンピオンを汚い言葉でののしり、関係者やボクシングファンからも大きな批判を受けたが、私はあえて四面楚歌の状況をつくりタイトルマッチを盛り上げたのだ。
・練習はサボるし先日は不祥事が発覚した。この四面楚歌から脱するにはプレーで結果を出すしかないだろう。
2.故事成語「四面楚歌」の由来とは!
「四面楚歌」の由来は、中国の史書「史記」。
「楚(そ)」という国と「漢(かん)」という国が「垓下(がいか)の戦い」をしたときのことを伝えています。
「楚」は「項羽(こうう)」、「漢」は「劉邦(りゅうほう)」という武将が率いていました。
劣勢であった「楚」の「項羽」は、「漢」の兵士たちに包囲されます。
やがて、取り囲んだ「漢」の兵士たちが歌いました。
「項羽」の耳には、周りを囲んでいるのが敵軍「漢」の兵士であるはずなのに、自国「楚」の国の歌が聞こえてきたのです。
そこで「項羽」は、自国「楚」の兵士が裏切って、敵国「漢」に寝返ったことを悟り絶望しました。
つまり、「四面」が全て「楚」の「歌」ということで、「四面楚歌」という言葉がうまれたのです。
まとめ
以上が、「四面楚歌」の例文についてでした。
「四面楚歌」は、「孤立無援」「八方塞がり」などに言い換えができます。
その他にも、「万事休す」「苦境に立たされる」「窮地に立たされる」「なすすべ無し」といった言い方もできますね。
ご参考にどうぞ!