「実績」と「実積」。
漢字そのものが、凄く似ていますよね…。
まぎらわしい…。
ちなみに、「実績」と「実積」をそれぞれインターネット検索すると…。
なんと!どちらも同じ意味として使われている!!!!
驚きです…。
これは、「変換間違い」か「意味の解釈の間違い」なのか…??
このままではいけません…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「実績」と「実積」では全く意味が違っていました!
本記事では、「実績」と「実積」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「実績」と「実積」の意味の違い!
最初に、「実績」と「実積」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「実積」とは、実際の面積や体積のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「実績」の意味とは!
「実績」は、実際に示された成績や功績のこと。
つまり、成し遂げた成績、成し遂げた功績ということです。
具体例で説明しますね。
「成績」であれば、「彼はテストで、常に学年で3位以内をキープした実績がある」といった使い方をします。
また「功績」であれば、「彼の実績は、新製品の開発でこの会社を立て直したこと」といった使い方。
このように、実際の成績、また実際の功績が「実績」です。
②「実積」の意味とは!
「実積」は、実際の面積や体積のこと。
実際に測った、平面の面積や、立体の体積のことですね。
たとえば、「面積」であれば「この土地の実積は、もっと広いはずだが…」といった使い方をします。
「体積」であれば、「プールの実積を教えていただきたい」といった使い方。
しかし、「実積」という言葉は滅多に使われず、「実際の面積」「実際の体積」といった使い方が一般的です。
こっちの方が、わかりやすいのかもしれません。
③「実績」と「実積」の違いを整理!
それでは、ここで一度「実績」と「実積」の違いを整理します。
実際に示された成績や功績が「実績」。
そして、実際の面積や体積が「実積」。
「責」に、「のぎへん」と「いとへん」の違いですが…。
「責」は「仕事」の意味、「のぎへん」が「稲」、「いとへん」が「糸」です。
つまり、「積」の方は「稲を積み重ねる仕事」ということで、積み重ねた稲の「大きさ」「広さ」を表現しています。
「実積」の他には、「積雪」「蓄積」「積載」といった使い方も。
また、「績」の方は「糸をつむぐ仕事」ということで、「手柄」を表現しています。
「業績」「戦績」「功績」といったとおり、全て「手柄」ですね。
2.「実績」と「実積」の辞書での意味!
続いて、辞書による「実績」と「実積」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「実績」の辞書での意味!
【実績】
・仕事などの上で、実際に示された成果や功績。「―を上げる」「―がある」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「実積」の辞書での意味!
【実積】
・実際の面積、または体積。
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
3.「実績」と「実積」の使い方!
次に、「実績」と「実積」の使い方を例文で紹介します。
①「実績」の使い方!
・新車販売台数は前年実績を5カ月連続で上回った。
・国内外に豊富な実績を持つ施工管理のプロフェッショナル集団です。
・それでも前年実績には届かず前年比93.04%となっている。
・4月の宿泊実績によると、北海道の宿泊施設の売り上げは前年と比べ75%落ち込んだ。
②「実積」の使い方!
・コンクリート骨材の実積率の推算に関する実験。
・防疫面積4300平方メートルの実積となった。
・粒形が球から離れて不整形になるほど実積率が小さくなることを利用したもの。
・ミキサに供給される骨材の粒度や実積率が変化すれば、コンクリートの管理は難しい。
4.「実績」や「実積」には似た意味の言葉がたくさんある!
「実績」や「実積」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「実績」と「実積」の意味の違いと使い分けについてでした。
「実績」は、実際に示された成績や功績のこと。
「実積」は、実際の面積や体積のこと。
漢字が似ていてまぎらわしいのですが、「のぎへん」と「いとへん」では全く意味が違います。
気を付けましょう。