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「前面」と「全面」の違い!気持ちを〇〇に出す時はどっち?

更新日:

 
「前面」と「全面」。

「まえだけ」と「すべて」の違いだと思うのですが…。

問題なのが、「気持ちをゼンメンに出して戦う」時の「ゼンメン」ってどっちなのかということ…。
 
 
「気持ちを前に出して戦う」でもよさそうですし…。

「気持ちを全ての方向に出して戦う」でもよさそう…。

どっちも迫力ありますよね…。
 
 
 
ということで、「ゼンメンに出す」という言葉を徹底的に分析してみましたよ!

「ゼンメンに出す」の答えは一つだけなのですが、実はそれにはキチンとした理由がありました!
 
 
本記事では、「前面」と「全面」の意味の違いと、「気持ちをゼンメンに出して戦う」の「ゼンメン」はどっちが正解なのか、その理由も含めてわかりやすく解説していきます。

かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
 

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1.「前面」と「全面」の意味の違い!

最初に、「前面」と「全面」の意味の違いと、「ゼンメンに出す」はどちらが正解なのかを簡潔にお伝えします。

「前面」とは、前の面、表の方という意味。

「全面」とは、全ての面、あらゆる方面や部門という意味。

そして、「気持ちをゼンメンに出して戦う」時の「ゼンメン」は「前面」が正解。

つまり、「前」に出すということ。

 
結論を言ってしまえば、こういうことです。

それでは、なぜ「全面に出す」ではなく「前面に出す」なのか、言葉の意味も含め詳しく紐解いていきますね。
 

①「前面」の意味とは!

「気持ちを前面に出して戦う」、この場合は「全面」ではなく「前面」が正解。

その理由を説明します。
 
 
 
まず「前面」は、前の面、表の方という意味。

ですから、「前」「正面」のことで、つまりは「見える位置」ということです。

要するに、戦う時は相手にその気持ちを「見せなくてはいけない」ということ

勝つためには、相手を委縮させる意味でも見えなければダメなのです。
 
 
 
この「前面に出して戦う」は、スポーツなど勝負の世界で多く使われます。

たとえば、サッカーやバスケットボール、格闘技など様々。

勝負ごと以外でも、討論や交渉といった話し合いにも使うことがあります。
 
 
また、宣伝などアピールが必要な物事にも「前面に出す」が多く使われます。

これは、すなわち相手に見せなくては意味がない物事ばかり。

相手が、気持ちやPRポイントを感じ取ることで、その効果を発揮するのです。

ですから、他の人に絶対に見せなくてはいけない、そのための「前」なのですね。
 
 
 
もちろん「前面」は、前の面、表の方という意味であり「出す」以外にも使います。

たとえば、「箱の前面だけが色違いだ」といった使い方。

これは、前の面だけ色が違うという意味であり、「前に出す」「相手に見せる」という意味で使っているわけではありません。

対決
 

②「全面」の意味とは!

「全面」は、全ての面、あらゆる方面や部門という意味。

「前」だけではなく、「前」も含めた「全ての面」ということです。
 
 
 
「物」であれば、「この箱は全面に宝石がちりばめられている」といった使い方をします。

まさしく、箱の全ての面ということ。
 
 
「物」以外では、「生活の全面にわたって支援していただいた」といった使い方をします。

生活には衣食住が必要不可欠ですが、そういった物事全ての面で支援してもらったということ。
 
 
ということで、相手に見せる意味での「全面に出す」は間違い。

ただし、「容器に穴が開いていて、水が全面から出ている」といった使い方は間違いではありませんよ。

全ての面から何かが出るということは、実際にあることですから。
 

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2.「前面」と「全面」の辞書での意味!

続いて、辞書による「前面」と「全面」の意味がどうなっているのか確認していきます。
 

①「前面」の辞書での意味!

【前面】

・前の面。表のほう。「―に出す」

引用元:旺文社国語辞典

説明したとおりですね。
 

②「全面」の辞書での意味!

【全面】

・すべての面。あらゆる方面や部門。

引用元:旺文社国語辞典

こちらも、説明どおりです。

ルービックキューブ
 

3.「前面」と「全面」の使い方!

次に、「前面」と「全面」の使い方を例文で紹介します。
 

①「前面」の使い方!

・展望台前面で集合することとする。

・画像の位置を最前面に変更する。

・政策を前面に打ち出す。

・要求を前面に押し出す。
 

②「全面」の使い方!

・「全面戦争」:無制限で行われる戦争のこと。

・「全面広告」:新聞の1ページ全てを使った広告のこと。

・「全面改訂」:全ての内容を改訂すること。

・「全面高」:株式市場でほとんどの株価が上がること。

ビル
 

4.「前面」や「全面」には似た意味の言葉がたくさんある!

「前面」や「全面」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。

下の関連記事も、覗いてみてください。

「全て」と「全部」の違いを解説!実は意外な差があったよ!

「全体」と「全部」の違いを解説!実は明確な差があったよ!

 
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
 

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まとめ

以上が、「前面」と「全面」の違いについてでした。
 
 
「全面」は前の面のこと。

「全面」は全ての面のこと。
 
 
そして、「気持ちをゼンメンに出して戦う」時の「ゼンメン」は「前面」が正解。

「前」、つまり相手の見える位置に出すことに意味があります。

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