「制約」と「誓約」。
どちらも読み方が「せいやく」です。
漢字の「約」が共通していますし、まぎらわしいですよね…。
しかも、なんとなくどちらも「縛り付けられる」ようなイメージ。
いやいや、違いがよくわからないままではいけません!
これは、違いをハッキリさせなくては!
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「制約」と「誓約」には明確な違いがありました!
本記事では、「制約」と「誓約」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「制約」と「誓約」の意味の違い!
最初に、「制約」と「誓約」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「誓約」とは、誓って約束をすること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「制約」の意味とは!
「制約」は、ある条件などをつけて自由にさせないこと。
つまり、ある条件をつけて行動などを縛り付けるということです。
たとえば、「この業務は3日以内に完了させてください」といった指示を受けたとします。
この場合は、「3日間」という「時間に制約される」ということ。
出来ることならば、「4日間はほしいな~」と思っていたとしても、「3日間で完成させること」という条件が付けられたということです。
それから、刑務所にいる受刑者は多くの「制約」を受けながら行動しています。
たとえば、仕事中などでは「私語」が禁止になっていますので、「私語をかわしてはいけないという制約を受ける」ということ。
行動の自由を「私語禁止」という条件が付けられて、「制約」されるということですね。
②「誓約」の意味とは!
「誓約」は、誓って約束をすること。
つまり、「私は○○することを誓います」という、この「○○」を別人と約束するということです。
「制約」は本人の意志とは関係なく一方的に縛り付けられますが、「誓約」は自分で誓って約束するのですね。
たとえば、会社間で取引をする場合、「特別割引価格」など公に知らせたくないような物事があります。
「特別割引」なのに、その価格が広く公開されてしまっては「特別」ではありません。
そこで、「この特別割引価格は、口外しないでもらえますか?」という意味で、相手に「誓約」を求めるのですね。
そういったことを了承し、「秘密にすることを誓って、約束します」というのが「誓約」。
よく、その証として「誓約書」というものが残されます。
ポイントは、自分の意志とは関係なく縛り付けられるということではなく、自分で誓って約束し、自分で縛り付けるということ。
③「制約」と「誓約」の違いを整理!
それでは、ここで一度「制約」と「誓約」の違いを整理します。
ある条件などをつけて自由にさせないのが「制約」。
自由にならないように縛り付けられます。
誓って約束をするのが「誓約」。
自らが、誓って約束します。
2.「制約」と「誓約」の辞書での意味!
続いて、辞書による「制約」と「誓約」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「制約」の辞書での意味!
【制約】
・制限や条件をつけて、自由にさせないこと。また、その制限や条件。「―を受ける」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
②「誓約」の辞書での意味!
【誓約】
・誓って約束をすること。また、その約束。「―書」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりです。
3.「制約」と「誓約」の使い方!
次に、「制約」と「誓約」の使い方を例文で紹介します。
①「制約」の使い方!
・実際のレースでは、タイヤ交換のタイミングに制約がかかることもあった。
・時間の制約を受けにくいインターネットメディア。
・オリンピックのサッカー競技には様々な制約が課せられている。
・テレビには制約があることで、表現の「工夫」をしなければならない。
②「誓約」の使い方!
・反社会的勢力との関わりがないことを誓約する書面の提出を求める。
・結婚の誓約をするヘンリー王子とメーガン・マークルさん。
・誓約書に署名しないと入れない「デンジャラスゾーン」。
・検査拒否の帰国者に「搭乗条件として誓約書を書かせるべき」。
4.「制約」や「誓約」には似た意味の言葉がたくさんある!
「制約」や「誓約」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「制約」と「誓約」の意味の違いと使い分けについてでした。
「制約」は、ある条件などをつけて自由にさせないこと。
「誓約」は、誓って約束をすること。
「制約」は本人の意志とは無関係に縛り付けられるのですが、「誓約」は自分が自分を縛り付けます。