パソコンで、「しれい」と打ってから変換キーを押したところ…。
なんと!なんと!候補になる漢字が2種類出てきました…。
「指令」と「司令」です…。
漢字を見ただけでは、どっちがどういった意味なのかがよくわかりません…。
ということで、「指令」と「司令」の意味を徹底的に紐解いてみましたよ!
本記事では、「指令」と「司令」の違いについて、わかりやすく解説していきます。
サッカーの「しれいとう」はどっちなのかも説明しますので、ご期待ください!
1.「指令」と「司令」の違いと使い分け方法!
「指令」と「司令」の違いを一言でまとめると以下のとおりです。
「司令」とは、集団全体に対して指揮や統率をすること。
簡単に説明すると、このとおりなのですが…。
漢字を見ただけですぐに判断できるように、漢字の意味を含めてさらに詳しく解説しますね。
①「指令」を漢字の意味から紐解く!
まず「指令」の方。
「指令」の「指」は「ゆび」のことなのですが…。
「ゆび」以外に「さしずする」という意味があります。
つまりは、「指示する」「命令する」ということですね。
「指令」の「令」は「命じる」という意味があります。
この「命じる」も「命令」と同義。
つまり、「指令」は「さしずする」「命じる」という意味の漢字で成り立っていますので…。
組織全体をコントロールするのではなく、組織の上から下に対し指示命令しているということになります。
たとえば、「今月中に新製品を1人10台売れ!」といった具合ですね。
②「司令」を漢字の意味から紐解く!
次に、「司令」。
「司令」の「司」は「つかさどる」という意味があります。
「つかさどる」とは、つまりは「支配する」「管理下に置く」ということ。
「指」は「指示する」「命令する」でしたが、「司」と「指」では意味が異なりますね…。
「令」は「指令」「司令」共通部分で、「命じる」でつまりは「命令」のこと。
まとめると、「司令」は「多くの人を管理下に置き支配する」ということになります。
要するに、「集団を指揮統率する」ということですね。
たとえば、消防隊員の「司令」であれば、火災現場で隊員全体の行動を指揮することになります。
2.サッカーは「指令塔」?「司令塔」?
サッカーやラグビーなど、団体スポーツでよく使われる「し令塔」の「し」は、「指」なのか「司」なのか?
ここまで説明した内容からも明らかではありますが、正解は「司」で「司令塔」です。
そもそもこの「司令塔」という言葉なのですが…。
サッカーやラグビーなど、団体スポーツの「専門用語」というわけではありません。
「司令塔」とは元々、軍艦に建設された「塔」の上の部分を指していました。
軍艦の塔の高い位置に「司令官」が乗り込み、そこから指揮統率を行ったのですね。
その後、空港にある管制室を設けた「塔」を「司令塔」と呼ぶようになりました。
現在は管制塔という呼び方が一般的でしょうか。
管制塔では、管制官が周辺の全ての飛行機を指揮統率しています。
ということで、サッカーやラグビーなどの「司令塔」とは、チームの要となって試合を組み立てる中心選手のこと。
サッカーでは、ミッドフィルダーが司令塔の役割を担うことが多いです。
特に、攻撃的ミッドフィルダーでトップ下の選手が司令塔の役割が多いのですが、守備的ミッドフィルダーやディフェンダーが司令塔になる場合もありますよ。
ラグビーでは、スタンドオフのポジションが司令塔です。
スクラムやラックなどの密集状態から最初にボールを拾うのがスクラムハーフ。
そのスクラムハーフから、最初のパスを受けるのがスタンドオフです。
そしてそのスタンドオフが、パス・キック・自ら走る・などを瞬時に判断し攻撃を組み立てる起点になるのですね。
ちなみに、バレーボールではセッター、アメリカンフットボールではクォーターバック、バスケットボールではポイントカードが司令塔。
あと、カーリングではスキップが司令塔です。
3.辞書による「指令」と「司令」の意味!
一応、「指令」と「司令」の意味を辞書で調べてみました。
【指令】
・(官庁・団体などで)上部から下部に発する指図・命令。「-を下す」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりです。
上の者から下の者に対する指図ですね。
【司令】
・軍隊・艦隊などを指揮・統率すること。また、その人。「-官」「-塔」「-部」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
「軍隊・艦隊など」となっていますので、それ以外の様々な集団に当てはまります。
まとめ
以上が、「指令」と「司令」の違いについてでした。
「指令」とは、組織の上から下に対する命令のこと。
「司令」とは、集団全体に対して指揮や統率をすること。
ですから、団体スポーツの中心選手は「司令塔」ですよ。
参考にしていただければ幸いです。
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