「統計」と「集計」。
なんとなく、まぎらわしいですね…。
エクセルを使っていると、「統計グラフ」とか「ピボットテーブル集計」とか、「統計」「集計」両方あるし…。
どちらも、計算が関係することは確信しているのですが…。
いやいや、意味はハッキリとしなくてはいけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「統計」と「集計」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「統計」と「集計」の意味の違い!
最初に、「統計」と「集計」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「集計」とは、個々に出した数値を集めて合計すること。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「統計」の意味とは!
「統計」は、集団を調べてその集団の性質や状態などを数値で表すことです。
つまり、多くのデータを分析して、その傾向などを数で示すということ。
具体例をあげると、「出生率」という言葉があります。
これは、赤ちゃんが生まれる割合のこと。
赤ちゃんが生まれたというデータを分析し、数値であらわすのです。
たとえば、出生率が2.0の場合、1人の女性が2人の赤ちゃんを産んだということ。
ということは、2.0以上だと理論的には人口が減少しないことになります。
現在の日本の出生率は、1.4台で、年々減少傾向。
こういった、赤ちゃんがどのくらい生まれているのかといった「傾向」を数値であらわすこと、これが「統計」です。
また、年々減少しているという「傾向」も「統計」ですね。
②「集計」の意味とは!
「集計」は、個々に出した数値を集めて合計すること。
要するに、いくつかの数を足し算で合わせることですね。
たとえば、前の項目で説明した「出生率」があります。
この「出生率」を算出するためには、赤ちゃんが生まれた数など、様々なデータが必要。
そして、そういったデータを足し合わせて、その数をもとに割合が算出されます。
この「データを足し合わせること」が「集計」ということ。
これはつまり、「統計」のためには、その前に必ず「集計」が必要であるということです。
③「統計」と「集計」の違いを整理!
それでは、ここで一度「統計」と「集計」の違いを整理します。
集団を調べてその集団の性質や状態などを数値で表すのが「統計」。
個々に出した数値を集めて合計するのが「集計」。
簡単にいってしまえば、傾向などの分析結果が「統計」で、足し算が「集計」です。
2.「統計」と「集計」の辞書での意味!
続いて、辞書による「統計」と「集計」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「統計」の辞書での意味!
【統計】
・集団を構成する個々の要素の分布を調べ、その集団の性質・状態などを数値で表すこと。また、表されたもの。「―をとる」「―を出す」
引用元:旺文社国語辞典
すごくわかりにくく記載されていますが、前の項目で説明したとおりの内容です。
②「集計」の辞書での意味!
【集計】
・個々に出した数値を集めて合計すること。また、合計したもの。「データを―する」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりの内容ですね。
3.「統計」と「集計」の使い方!
次に、「統計」と「集計」の使い方を例文で紹介します。
①「統計」の使い方!
・完全失業率は、総務省統計局で算出している。
・経済産業省では、毎年工業統計調査を公表している。
・統計学は学問。
・アンケートによる統計を専門に行う会社がある。
②「集計」の使い方!
・エクセルを使って数値を集計する。
・アンケートの集計を代行する会社。
・毎月の業績を集計するシステム。
・会議室で正の字で集計した。
4.「統計」や「集計」には似た意味の言葉がたくさんある!
「統計」や「集計」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「統計」と「集計」の意味の違いと使い分けについてでした。
「統計」は、集団を調べてその集団の性質や状態などを数値で表すこと。
「集計」は、個々に出した数値を集めて合計すること。
「統計」を出すためには、その前に必ず「集計」が必要です。