「汚損」と「破損」。
似ていますよね…。
「損」という字が共通していますので、どちらも「損なう」ということだと思うのですが…。
では、どのように「損なう」のか?といことが違いのポイントなのでしょう…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「汚損」と「破損」には明確な違いがありました!
本記事では、「汚損」と「破損」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「汚損」と「破損」の意味の違い!
まずは、「汚損」と「破損」の意味の違いを端的にお伝えします。
「破損」とは、こわれたり傷ついたりすること。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「汚損」の意味とは!
「汚損」は、汚れたり傷ついたりすること。
「破損」の方はへこんだり折れたりしてこわれますが、「汚損」の方はそこまでこわれることはありません。
汚れたれる、また、傷がつくまでが「汚損」です。
たとえば、家の壁に落書きされたとしましょう。
この場合は、自分の財産がペンキなどで汚されたことになりますが、これが「汚損」です。
それから、豪雨による洪水で家の床が水没した場合。
雨水によって床が汚れますので、これも「汚損」。
さらに、雨水が長時間かけて床に浸ることで、床材がブヨブヨになったり表面が剥がれたりします。
これはつまり、床に傷がつくということ。
こういった、「傷がつく」ことも「汚損」です。
②「破損」の意味とは!
「破損」は、こわれたり傷ついたりすること。
「汚損」は「汚れる」でしたが、「破損」は「こわれる」です。
「こわれる」ということは、たとえば「へこむ」「折れる」「ばらばらになる」ということ。
そして、「傷がつく」ことも一種の「こわれる」ですね。
具体的には、屋根に飛来物がぶつかり「へこむ」。
また、車庫の柱に車をぶつけて、柱が「折れる」。
皿を誤って床に落として「ばらばらになる」。
車庫の柱に車をぶつけて、車体に「傷がつく」。
こういったものが、全て「破損」です。
汚れる「汚損」とは、あきらかに違いますよね。
ただし、「破損」も「汚損」も「傷がつく」という部分は共通の意味ですので、気をつけましょう。
③「汚損」と「破損」の違いを整理!
それでは、ここで一度「汚損」と「破損」の違いを整理します。
汚れたり傷ついたりするのが「汚損」。
こわれたり傷ついたりするのが「破損」。
「汚れる」と「こわれる」の違いです。
2.「汚損」と「破損」の辞書での意味!
続いて、辞書による「汚損」と「破損」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「汚損」の辞書での意味!
【汚損】
・よごれ傷つくこと。よごしたり傷つけたりすること。また、そのよごれや傷。「器物を―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「破損」の辞書での意味!
【破損】
・壊れて、いたむこと。壊して、いためること。破って傷つけること。破れ傷つくこと。「家屋の―」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりですね。
3.「汚損」と「破損」の使い方!
次に、「汚損」と「破損」の使い方を例文で紹介します。
①「汚損」の使い方!
・西武新宿線の新所沢駅にて、車内汚損のため一部運休が発表されました。
・当保険は、修復や修繕不可能な汚損は保険対象外となります。
・図書館で、本の汚損や落書きをテーマにした「本が泣いている展」が開催される。
・年賀状の配達途中での汚損が明らかな場合の対応とは?
②「破損」の使い方!
・内部の基盤が破損した場合は、隣接しているパーツにも影響が出ることも。
・内蔵アンテナを採用していますので、落下等によるアンテナの破損を防ぎます。
・震度7では、補強されているブロック塀も破損するものがある。
・美術品が破損や盗難にあった際、国が補償する新制度の法案。
4.「汚損」や「破損」には似た意味の言葉がたくさんある!
「汚損」や「破損」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「汚損」と「破損」の意味の違いと使い分けについてでした。
「汚損」は、汚れたり傷ついたりすること。
「破損」は、こわれたり傷ついたりすること。
「汚れる」と「こわれる」の違いですが、「傷がつく」ということは共通しています。