「実効」と「実行」。
読み方はどちらも「じっこう」…。
まぎらわしいですよね…。
会社ではよく、「営業活動の実効」とか「営業活動の実行」といった使い方をしますが…。
これ、何がどう違うのだろうか…???
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「営業活動の実効」と「営業活動の実行」では、指しているものに違いがありました!
本記事では、「実効」と「実行」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「実効」と「実行」の意味の違い!
最初に、「実効」と「実行」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「実行」とは、実際に行うこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「実行」の意味とは!
「実行」は、実際に行うこと。
ただ「行う」ことで、「ききめ」や「効果」などは関係ありません。
道端にある石を拾えば、「石拾いを実行した」ということ。
それから、販売会社の社員として、一生懸命に営業活動を行えば「営業活動を実行した」といえます。
たとえ、商品が売れなくても「実行」ですし、売れても「実行」。
よく、「考えている暇があるなら、手を動かせ!」といいますが、これが「実行」です。
②「実効」の意味とは!
「実効」は、実際のききめ、実際の効果のこと。
「実行」は「行うこと」ですが、「実効」は「ききめ」「効果」のことです。
「実効」の方は、「行い」「行動」は関係ありません。
あくまでも、実際の「ききめ」「効果」のこと。
「実行」との違いをわかりやすくする意味で、例文を紹介します。
たとえば、販売会社の社員として、一生懸命に営業活動を行ったとします。
これは、「営業活動の実行」。
仮に、営業活動を行っても、商品が売れなかった場合…。
これは、「実効がある」「実効が上がる」とはいいません。
たとえ行動したとしても、その行動に対する「ききめ」「効果」がなければ「実効」はないのです。
ですから、この社員は営業のやり方に、問題があるということ。
営業のやり方を見直しし、その結果商品の売り上げが伸びる!
これが、「営業活動の実効が上がる」ということです。
③「実効」と「実行」の違いを整理!
それでは、ここで一度「実効」と「実行」の違いを整理します。
実際の効果が「実効」。
実際に行うことが「実行」。
実際に営業活動を行えば「実行」、そしてその商品が売れるという効果が「実効」です。
2.「実効」と「実行」の辞書での意味!
続いて、辞書による「実効」と「実行」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「実効」の辞書での意味!
【実効】
・実際の効力。ききめ。「―をあげる」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容です。
②「実行」の辞書での意味!
【実行】
・実際に行うこと。「不言―」「計画を―する」
引用元:旺文社国語辞典
「実行」も、説明どおりですね。
3.「実効」と「実行」の使い方!
次に、「実効」と「実行」の使い方を例文で紹介します。
①「実効」の使い方!
・危機意識の醸成や非常時の実効性に不安を残した。
・汚水処理施設、排水クローズドシステムなどに先行投資して実効をあげた。
・レジ袋有料化を機に実効ある環境施策を進める。
・被害者救済を実効的なものとするために法改正を検討する。
②「実行」の使い方!
・給付などの経済対策を実行する考えを示した。
・この闘いに勝つために我々が実行しなければならなかった措置。
・速やかに実行に移すよう政府に強力に申し入れる。
・中核組織のトップ自らが実行犯として逮捕される。
4.「実効」や「実行」には似た意味の言葉がたくさんある!
「実効」や「実行」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
下の関連記事も、覗いてみてください。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「実効」と「実行」の意味の違いと使い分けについてでした。
「実効」は、実際のききめ、実際の効果のこと。
「実行」は、実際に行うこと。
似ているようで、意味は全く違います。