「要約」と「概要」。
どちらも、文章を短くする、話を短くするようなイメージですが…。
似ていますよね…。
自分は、正直同じ意味だと思っていました…。
ですが、「要約」と「概要」では微妙な違いがあるようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「要約」と「概要」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「要約」と「概要」の意味の違い!
最初に、「要約」と「概要」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「概要」とは、全体のあらましのこと。(全体を伝えることがポイント)
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「要約」の意味とは!
「要約」とは、重要なところを短くまとめたもので、極力短くすることがポイントです。
「概要」も要点を短くまとめますので、似ているのですが、「概要」の方は全体のあらましを伝えることがポイント。
「要約」の方は、長々とした文章や話を短くしたいといった目的が最初に来るのです。
これは、「要約」の実際の使い方を知っていただければ理解できると思います。
たとえば、会議などで伝えたいことを長々と説明した場合。
傍聴者からは、「ちょっと長いので、要約してもらえませんか?」といった意見がでます。
つまり、最初に長々とした話があること、これが前提なのですね。
その長々とした話を、要点を残してなるべくカットしていくこと、これが「要約」です。
あと、よく使われるのが国語のテスト。
「○○字以内に要約して答えなさい」といった問題が出ますよね。
これも、○○字以内におさめるために、要点だけ残し不要な部分をカットしていきます。
この問題も、長い回答文があること、これが前提で、短くカットしていくということ。
②「概要」の意味とは!
「概要」は、全体のあらましのことで、全体を伝えることがポイントです。
あらましですので、「概要」も要点を短くまとめます。
ただし、極力カットすることが求められる「要約」とは違い、いかにして全体を理解してもらうかということが重要。
ですから、長々とした話が前提であるとは限らないのが特徴なのですね。
たとえば、会議などで「まずは、私に方から概要を説明します」といった使い方をします。
あとは、テレビなどでは「事件の概要からお伝えします」といった使い方。
いずれも、いかにして全体を理解してもらえるかという部分がポイントとなっていますよね。
これが「概要」です。
③「要約」と「概要」の違いを整理!
それでは、ここで一度「要約」と「概要」の意味の違いを整理します。
「要約」も「概要」も、要点を短くしたもの。
ただし、長々としたものを短くすることがポイントになるのが「要約」。
また、全体を理解してもらうことがポイントとなるのが「概要」です。
2.「要約」と「概要」の辞書での意味!
続いて、辞書による「要約」と「概要」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「要約」の辞書での意味!
【要約】
・話や文章の重要なところを短くまとめること。また、まとめたもの。「―文」「趣旨を―する」
引用元:旺文社国語辞典
説明したとおりの内容ですね。
②「概要」の辞書での意味!
【概要】
・全体のあらまし。概略。「会社の―」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、説明どおりの内容ですね。
3.「要約」と「概要」の使い方!
最後に、「要約」と「概要」の使い方を例文で紹介します。
①「要約」の使い方!
・不祥事の経緯を要約してお伝えします。
・できる限り要約しましたので読んでいただけますか?
・気になったニュースを要約してお届けします。
・懇談会の要約を掲載しております。
②「概要」の使い方!
・研究結果の概要から報告します。
・就職活動で会社の概要を調べる。
・放送された番組の概要がインターネットに掲載される。
・最初に再発防止対策の概要をお伝えします。
まとめ
以上が、「要約」と「概要」の意味の違いと使い分けについてでした。
重要なところを短くまとめたものが「要約」で、極力短くすることがポイント。
全体のあらましが「概要」で、全体を伝えることがポイント。
ポイントは異なりますが、どちらも要点を短くまとめることは共通しています。