「合同」と「共同」。
この違いって…。
なんとなく、どちらも「一緒に」とか「集まる」といったようなイメージがありますが…。
「合同で試合に臨む」
「共同で試合に臨む」
この2つでは、何がどう違うのだろう…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「合同」と「共同」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「合同」と「共同」の意味の違い!
まずは、「合同」と「共同」の意味の違いを端的にお伝えします。
「共同」とは、2人以上の人が共通の目的のために力を合わせること、また、2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつこと。
一言であらわすと、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「合同」の意味とは!
「合同」は、2つ以上のものが合わさって1つになること。
「共同」の方は「複数が一緒に」といったイメージですが、「合同」は「複数が1つになる」「1つに合わさる」というイメージですね。
たとえば、「合同チーム」という言葉があります。
一例をあげると、野球部の部員数が少ない学校が集まって、1チームで試合に参加するのですが、これが「合同チーム」です。
試合に臨むためには、チーム一丸、1つにまとまる必要がありますよね。
ですから、「合同」なのです。
「共同チーム」といった表現にした場合、あくまでも独立した看板を持つ人たちが集まって、別々のユニフォームで一緒に試合に臨むイメージとなってしまいます。
「合同チーム」は、選手が全て同じユニフォームを着用し、1つのチームになるということ。
ですから、冒頭で触れた「合同で試合に臨む」と「共同で試合に臨む」では、こういった違いがあります。
②「共同」の意味とは!
「共同」は、2人以上の人が共通の目的のために力を合わせること、また、2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつこと。
意味が2種類ありますので、最初に「2人以上の人が共通の目的のために力を合わせる」方から説明します。
これは、「みんなで一緒に頑張ろう!」といったイメージ。
たとえば、「共同研究」といった言葉がありますよね。
これは、文字通り何人かで一緒に研究を頑張るということ。
「みんなで研究を頑張ろう!」ということですね。
そして、もう1つの「2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつ」。
これは、「共同トイレ」や「共同浴場」といった言葉で使われる「共同」です。
この「共同」は、「一緒に力を合わせる」といったものではありません。
「共同トイレ」は、誰でも同じように使用することができます。
「共同浴場」も、誰でも同じ料金で使用できますよね。
これが、「2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつ」という意味の「共同」です。
③「合同」と「共同」の違いを整理!
それでは、ここで一度「合同」と「共同」の意味の違いを整理します。
2つ以上のものが合わさって1つになるのが「合同」。
「1つになる」というところがポイントです。
2人以上の人が共通の目的のために力を合わせること、また、2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつことが「共同」。
「力を合わせる」と「かかわる」というところがポイントです。
2.「合同」と「共同」の辞書での意味!
続いて、辞書による「合同」と「共同」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「合同」の辞書での意味!
【合同】
①独立した二つ以上のものが合わさって一つになること。また、一つにすること。「―練習」
②[数]幾何学で、二つ以上の図形の形と大きさがまったく同じで、ぴったりと重なり合うこと。「三角形の―」
引用元:旺文社国語辞典
意味が2種類ありますが、意味①は説明どおりです。
意味②は数学で使う「合同」。
図形が全てにおいて同じという意味です。
②「共同」の辞書での意味!
【共同】
①二人以上の人が共通の目的のために力を合わせること。
②二人以上の人が同等の資格・条件でかかわりをもつこと。「―経営者」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも、前の項目で説明したとおりの内容です。
3.「合同」と「共同」の使い方!
最後に、「合同」と「共同」の使い方を例文で紹介します。
①「合同」の使い方!
・南北合同チームとしてオリンピックに臨む。
・合コンとは合同コンパのことです。
・複数の異なる業務組織の庁舎を一つに集約したものが合同庁舎です。
・合同な三角形。
②「共同」の使い方!
・共同経営者の間でトラブルが発生する。
・小曽根共同墓地にお参りに行く。
・集合住宅の共同アンテナが壊れる。
・子の親権を離婚した父母の双方が持つことが共同親権です。
まとめ
以上が、「合同」と「共同」の意味の違いと使い分けについてでした。
「合同」は、2つ以上のものが合わさって1つになること。
「共同」は、2人以上の人が共通の目的のために力を合わせること。
また、「合同」には、2人以上の人が同等の条件でかかわりをもつという意味があります。