「相手を非難する」というように、「非難」という言葉がよく使われます。
しかし、パソコンなどで「ひなん」を漢字変換すると…。
「非難」のほかに「批難」も出てきますよね…。
読み方は同じなのですが、なぜか違う漢字が…。
「非難」と「批難」に意味の違いはあるのか???
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「批難」と「非難」の意味をわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「批難」と「非難」の意味に違いは?
最初に、「批難」と「非難」の意味を簡潔にお伝えします。
犯した失敗や悪事などを、責めることです。
ということで、どちらも同じ意味で違いはないということ。
それでは、その意味についてさらに詳しく紐解いていきますね。
①「批難」と「非難」、責めることとは!
「批難」と「非難」はどちらも同じ意味で、失敗や悪事を責めることです。
そして「責める」とは、その失敗や悪事を指摘して、言葉で追い詰めるような意味合いがあるのですね。
たとえば、寝坊による遅刻をした部下がいたとします。
「今何時だと思っているんだ!甘ったれるな!」
といったように、上司が部下を責めること、これが「非難(批難)」ですね。
あと、国会や国連に「非難決議」というものがあります。
たとえば、国連であれば、何らかの悪事を働いた国家に対して「お前らいくら何でも、それはダメだろ」という意思表示を決議するということですね。
②ちなみに「批判」とはどういった違いがある?
「批難」や「非難」の理解を深める意味で、「批判」の意味をご紹介しますね。
「非難(批難)」と「批判」、実に似ています…。
「批判」は、犯した失敗や悪事を指摘して、反省を促し改善を求めること。
ただ相手を責め立てる「非難(批難)」より一歩進み、反省を促してよりよい方向へ改善を求めるところまで行くのが「批判」です。
「非難(批難)」と「批判」では、似ているようで違うということですね。
2.「批難」と「非難」の辞書での意味!
続いて、辞書による「批難」と「非難」の意味がどうなっているのか確認していきます。
【非難・批難】
・欠点や過失、犯した悪事などを責めとがめること。「―を浴びる」「相手を―する」
引用元:旺文社国語辞典
当然ですが「非難」と「批難」は、同じ欄に記載されていました。
そして、意味は前の項目で説明したとおりの内容ですね。
3.「批難」と「非難」の使い方!
最後に、「非難(批難)」の使い方を例文で紹介します。
・議員定数削減に賛成しなかっただけで有権者から非難轟々(ひなんごうごう)だった。
・犯人を取り逃がしてしまった警察署は市民からの強い非難にさらされる。
・図書館で騒いだら当然ですが非難される。
・ロシアが国連安保理のシリア非難決議案に拒否の意向。
・非難するだけではなく、改善を促すことが大切。
まとめ
以上が、「批難」と「非難」の意味の違いについてでした。
ということで、「批難」と「非難」は同じ意味で違いはありません。
どちらも、犯した失敗や悪事などを責めること。
「責める」とは、言葉で追い詰めるような意味で、改善を求める意味はありません。
それが「批判」になると、失敗などを指摘した上で、反省を促し改善を求める意味になります。