「観覧」と「鑑賞」。
似ていますよね…。
「歌舞伎を観覧する」とも言いますし、「歌舞伎を鑑賞する」と言います…。
この場合、やることが違うのだろうか…。
…、このままではいけませんね。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「観覧」と「鑑賞」の意味の違いと使い分けについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「観覧」と「鑑賞」の意味の違い!
最初に、「観覧」と「鑑賞」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「鑑賞」とは、芸術作品に接して芸術的価値を味わうことです。
短く表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳しく紐解いていきますね。
①「観覧」の意味!その目的とは!
「観覧」の方から詳細に解説していきます。
「観覧」は、芝居や風景、芸術作品などをみて楽しむことです。
「鑑賞」は芸術作品だけが対象ですが、「観覧」は対象物の幅が広くなります。
たとえば、「芝居」「風景」の他に、「絵画」「彫刻」などの「芸術作品」、「イベント」や「名所」など様々。
そして、ただ「みて楽しむ」という部分もポイントです。
深く芸術的価値を味わうというよりも、ただ単純に「みて楽しむ」のが「観覧」ですね。
②「鑑賞」の意味!その目的とは!
「鑑賞」は、芸術作品に接して芸術的価値を味わうことです。
みる物の幅が広かった「観覧」に比べて、「鑑賞」はあくまでも「芸術作品」限定ということ。
そして、ただ単純にみて楽しむだけではありません。
その芸術的価値を味わうというのが、「鑑賞」ですね。
③「観覧」と「鑑賞」の意味の違いを整理!
それでは、ここで一度「観覧」と「鑑賞」の意味の違いを整理します。
芝居や風景、芸術作品などをみて楽しむのが「観覧」。
芸術作品に接して芸術的価値を味わうのが「鑑賞」です。
楽しむのが「観覧」、味わうのが「鑑賞」ですので、「鑑賞」の方が作品に深く入り込むイメージですね。
2.「観覧」と「鑑賞」の辞書での意味!
続いて、辞書による「観覧」と「鑑賞」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「観覧」の辞書での意味!
【観覧】
・芝居・展示品・風景などを、見物すること。見物。「―席」「―車」
引用元:旺文社国語辞典
「見物すること」とあります。
「見物」は見て楽しむという意味。
説明どおりの内容です。
②「鑑賞」の辞書での意味!
【鑑賞】
・芸術作品などに接して、その芸術的価値を理解し味わうこと。「名画を―する」
引用元:旺文社国語辞典
「みる」ではなく「接する」となっています。
音楽など、みる以外の芸術作品も含まれるということ。
そして、芸術的価値を理解しながら味わうということですね。
3.「観覧」と「鑑賞」の使い方!
最後に、「観覧」と「鑑賞」の使い方を例文で紹介します。
①「観覧」の使い方!
・遊園地の観覧車に乗る。
・歌劇団の有料観覧席を予約した。
・花火大会の観覧は全席無料となっています。
・歌謡祭の観覧募集に応募する。
②「鑑賞」の使い方!
・クラシック音楽鑑賞ガイド。
・美術館鑑賞ツアーに参加する。
・作品を鑑賞し批評する。
・大学の映画鑑賞サークル。
まとめ
以上が、「観覧」と「鑑賞」の意味の違いと使い分けについてでした。
「観覧」は、イベントや名所、芸術作品などをみて楽しむこと。
「鑑賞」は、芸術作品に接して芸術的価値を味わうこと。
芸術作品に限定されるのが「鑑賞」、芸術作品も含めイベントや風景などをみて楽しむのが「観覧」です。