故事成語である「大器晩成」。
四字熟語でもあります。
「本当の大人物は、成長は遅いが時間をかけて実力を養い、のちに大きく出世し錦を飾る」という意味。
「大きい器ほど完成するまでに時間がかかる」、また「大きい器ほど、完成後の全容が見えない」という意味のたとえです。
では、この「大器晩成」、どのような場面でどのように使うべきなのか?
ということで、「大器晩成」の使い方を例文で紹介していきます。
特に、小学生にでもわかりやすいように簡単な短文で紹介しますので、ご期待ください。
1.「大器晩成」の例文を小学生にでもわかりやすく!
・比較的勉強が苦手だと思われた彼女だが、真面目に努力を重ねて、卒業時には学年トップクラスの成績まで上がっていた。彼女は大器晩成のタイプだったようだ。
・成績が悪く後ろから数えた方が速い順位だが、最後には良い成績をとる大器晩成タイプであることを祈っているよ。
・サッカー部に入部した初期は目立たない存在だったが、素質はあると思っていた。いつの間にか高校日本代表に選抜されるほどの実力を身につけたのはまさに大器晩成だ。
・運動能力は全くダメな方なのですが、両親は2人ともバスケットボールの実業団で活躍した選手であることを考えると、きっと大器晩成タイプだよ。
・長年あきらめずに小説を書き続けてきたが、40歳を過ぎてついに新人賞を獲得した。こんな大器晩成のエピソードは他にないでしょ。
・彼は現在でこそ売れっ子のアーティストなのですが、若い頃はアルバイトを3つも掛け持ちするほどの極貧生活だった。まさに大器晩成だよ。
・5度も司法試験に落ちたからって絶対にあきらめるな!!あなたは大器晩成タイプなのだから!!
・あなたの手相は大器晩成型、人生の後半で頭角を現すと思いますので、チャンスを逃さないでください。
・50歳を過ぎて文学博士になったという、元専業主婦の大器晩成型の人生を描くノンフィクション映画です。
・継続は力なりですよ!大器晩成を信じて頑張りましょう!
・真の大器晩成型というものは、人生は終生勉強であるという考えを持ち、ウサギとカメの昔話のカメのように、一歩また一歩と急がず慌てず日々精進して進歩向上していく姿ではないでしょうか。
2.「大器晩成」の由来とは!
「大器晩成」の由来は、中国の思想家「老子」が書いた著書「老子」から。
その中にある、「老子道徳経」の41章に以下の文があります。
「大方無隅(たいほうむぐう)大器晩成(たいきばんせい)大音希声(だいおんきせい)大象無形(たいしょうむけい)」
意味は、大きい四角形は角が見にくい、大きい器はなかなか完成しない、大きい音ほど聞こえない、大きい物ほど形が見えないということ。
つまりは、大きい物の全容は見にくいし、しかも完成するまで時間がかかるという意味です。
この中の「大器晩成」、「大きい器はなかなか完成しない」だけが故事成語として残りました。
まとめ
以上が、「大器晩成」の例文についてでした。
ご参考にどうぞ。
「大器晩成」は似たような四字熟語があります。
「大才晩成(たいさいばんせい)」と「大本晩成 (たいほんばんせい)」ですが、意味は「大器晩成」と同じ。
また、よくスポーツの世界では「遅咲き」と表現します。
「遅咲き」がわかりやすいかもしれませんね。
それから、「ローマは一日にして成らず」といった言葉もよく使われます。