「開発」と「構築」。
なんとなく、意味の違いは理解しているつもりですが…。
これに「システム」が加わると、まぎらわしくなります…。
「システム開発」と「システム構築」…、似ています…。
どちらも、プログラミングが関係していると思うのですが…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり「システム開発」と「システム構築」には、明確な違いがありました!
本記事では、「開発」と「構築」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「開発」と「構築」の意味の違い!
最初に、「開発」と「構築」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「構築」とは、組み立てて築き上げること。
ただし、頭に「システム」という言葉が加わると少し違ってきます。
「システム開発」とは、プログラムの設計とプログラミングを行い、そのテスト作業まで。
「システム構築」とは、プログラムの設計・プログラミング・テスト作業の後に、それを組み立てて実際に運用できるようにすること。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「システム開発」と「システム構築」の違い!
最初に「システム」を加えた、「システム開発」と「システム構築」の意味から具体的な例を使って説明していきます。
「システム開発」は、冒頭でプログラムの設計とプログラミングを行い、そのテスト作業までのこと、と説明しました。
簡単にいってしまうと、業務の仕組みをつくって効率化をはかるということです。
たとえば、手作業で行っていた社員の労務管理を、オンラインシステム化するというもの。
一例をあげるならば、社員の出勤簿や時間外労働、出張申請などを全てオンラインシステムにするといった、労務管理用のプログラムをつくるということです。
こういった仕組みを導入することによって業務の効率化をはかること、これが「システム開発」。
ただし、「システム開発」はプログラムをつくって、テストをするまで。
そして、「システム構築」は、プログラムの設計・プログラミング・テスト作業の後に、それを組み立てて実際に運用できるようにすること。
「システム構築」に「プログラムの設計・プログラミング・テスト作業」が含まれていますので、「システム開発」は「システム構築」の一部であるということができます。
「システム開発」は、プログラミングしてテストするまででしたが、その後に組み立てを行い実際に運用するまでが「システム構築」。
労務管理の対象である、その会社の社員が実際に使えるようにすること、これが「システム構築」の意味する範囲です。
「システム構築」を行う会社は、「システム開発」の部分を外部に委託してしまうケースもあります。
②一般的な「開発」と「構築」の違い!
一般的な「開発」と「構築」の意味は、また少し違ってきます。
「開発」は新しい物を作って実用化することで、「構築」は組み立てて築き上げること。
新たな物をうみだすのが「開発」で、既にある部品を組み立て築き上げるのが「構築」です。
「システム」が抜けると、随分と意味が違ってくるのですね。
「開発」単独で、実用化できるということ。
そらから、「開発」には他の意味もあります。
それは、人の手が加わっていない山野などを切り開き、人や産業が活用できるようにすることも「開発」といいます。
これは、未開の土地を切り開くことなので、新たな物をうみだすこととは全く違いますね…。
それから、人の知恵や能力を導き出すことも「開発」といいます。
「能力開発」の「開発」ですね。
つまり「開発」は、「物」「土地」「能力」というように3つの対象があります。
③「開発」と「構築」の違いを整理!
それでは、ここで一度「開発」と「構築」の違いを整理します。
プログラムの設計とプログラミングを行い、そのテスト作業までが「システム開発」。
プログラムの設計・プログラミング・テスト作業の後に、それを組み立てて実際に運用できるようにするのが「システム構築」です。
それから、新しい物を作って実用化するのが一般的な「開発」。
ですが、未開の土地を切り開き活用することも「開発」、能力を導き出すことも「開発」です。
そして一般的な「構築」は、組み立てて築き上げることです。
2.「開発」と「構築」の辞書での意味!
続いて、辞書による「開発」と「構築」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「開発」の辞書での意味!
【開発】
①山野を切り開いたり天然資源の活用をはかったりして、生活や産業に役立てること。「未―」
②新しい物を作って実用化すること。「新製品の―」
③問答法などによって自発的に理解へ導く教育方法。「知能の―」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおり、意味が3種類あります。
②「構築」の辞書での意味!
【構築】
・組み立てて作り上げること。「陣地の―」「理論を―する」
引用元:旺文社国語辞典
こちらも説明どおりですね。
3.「開発」と「構築」の使い方!
次に、「開発」と「構築」の使い方を例文で紹介します。
①「開発」の使い方!
・京都に本社を置くシステム開発と人材育成を専門とする会社。
・乗用車用タイヤセンサーを共同で開発を行っている。
・森林を切り開き農地開発を進める。
・ひきこもりなどを対象に、能力開発やスキルアップの機会を提供する。
②「構築」の使い方!
・WEB系や業務系などのシステム構築で、最先端のシステムを提供する。
・セキュリティの観点からシステム構築を考える。
・日本は世界の平和構築について、どのような貢献ができるのか。
・技能者の技能レベルに応じて賃金が支払われる枠組みを構築する。
4.「開発」や「構築」には似た意味の言葉がたくさんある!
「開発」や「構築」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「開発」と「構築」の意味の違いと使い分けについてでした。
「開発」は、①新たな物をうみだして実用化すること、②未開の山野を切り開き活用すること、③人の能力などを導き出すこと、という3つの意味。
「構築」は、組み立てて築き上げること。
ただし、「システム」がつくと違ってきますよ。
「システム開発」は、プログラムの設計とプログラミングを行い、そのテスト作業まで。
「システム構築」は、プログラムの設計・プログラミング・テスト作業の後に、それを組み立てて実際に運用できるようにすることです。