「形態」と「形状」。
似ていて、まぎらわしいです…。
同じ意味か???と思ったのですが…。
「会社の形態」
といいますが…。
「会社の形状」
となると、何だか変です…。
ということは、「形態」と「形状」には違いがあるということか…。
そんなわけで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
やはり、「形態」と「形状」には明確な違いがありました!
本記事では、「形態」と「形状」の意味の違いと使い分けについて、具体例でわかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「形態」と「形状」の意味の違い!
最初に、「形態」と「形状」の意味の違いを簡潔にお伝えします。
「形状」とは、物などの形のこと。
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「形態」の意味とは!
「形態」は、組織で構成されている物や組織体などの外に現れている形のこと。
単なる物の形ではなく、組織で構成されているものが対象となります。
生物であれば筋肉や骨格という組織で構成されていますし、機械であれば部品や配線などの組織で成り立っています。
それから、会社や団体も人の組織。
こういった組織体を外から見た形、これが「形態」です。
たとえば、「生物の形態学」といった使い方をします。
これは、生物の構造や「形態」に関する学問のこと。
機械であれば、「接続形態」といった使い方をします。
これは、たとえば、パソコンなどのLAN回線を無線で接続するのか、ケーブルで接続するのかといった区別のこと。
あと、人の組織であれば「国家の形態」といった使い方をします。
これは、国家が資本主義なのか、社会主義なのかといった区別のことですね。
それから、君主国と共和国、専制国家と立憲国家、単一国家と連邦国家などの区別も国家の「形態」です。
「会社の形態」や「雇用形態」といった使い方もしますね。
人の組織の場合は、目に見えるものではありません。
②「形状」の意味とは!
「形状」は、物などの形のこと。
単純に、目に見えるありさまのことです。
形があれば何にでも使える「形状」ですが、人で構成される組織体には使えません。
人で構成される組織体は、物理的な形がありませんので。
あくまでも、目に見えなくはいけないということです。
たとえば、生き物であれば「猫の爪の形状」といった使い方。
これは単に、猫の爪の形のこと。
物であれば、「採掘された土器の形状」といった使い方をします。
これも単純に、その土器の形ということですね。
③「形態」と「形状」の違いを整理!
それでは、ここで一度「形態」と「形状」の違いを整理します。
組織で構成されている物や組織体などの外に現れている形が「形態」。
物などの形が「形状」。
組織体であり、しかも物理的に目に見えるものであれば、「形態」と「形状」、どちらも使えます。
2.「形態」と「形状」の辞書での意味!
続いて、辞書による「形態」と「形状」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「形態」の辞書での意味!
【形態】
・ある組織体の、外に現れている形。「動物の―」「株式会社の―をとる」
引用元:旺文社国語辞典
説明どおりの内容です。
②「形状」の辞書での意味!
【形状】
・物や人のかたち。ありさま。
引用元:旺文社国語辞典
単純に「かたち」ということで、説明どおりですね。
3.「形態」と「形状」の使い方!
次に、「形態」と「形状」の使い方を例文で紹介します。
①「形態」の使い方!
・従来の整備工場では行なっていない新しい事業形態を模索する。
・チルドカップ以外の容器形態にも商品展開が広がる。
・柔らかな豚ヒレ肉を手切りに近い自然な楕円形の形態でヒレカツにしました。
・様々な家族形態にある人たちが安心して暮らすことができる。
②「形状」の使い方!
・軒先に与えられた空間を最大限に活用できる箱型形状。
・現実に存在する建築物等の形状を計測したデータ。
・形状記憶合金の用途開発に関する講演会。
・タイヤとホイールの形状が変化するシステム。
4.「形態」や「形状」には似た意味の言葉がたくさんある!
「形態」や「形状」には似た意味の言葉がたくさんありますよ。
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ぜひ、参考にしてみてくださいね。
まとめ
以上が、「形態」と「形状」の意味の違いと使い分けについてでした。
「形態」は、組織で構成されている物や組織体などの外に現れている形のこと。
「形状」は、物などの形のこと。
「形態」は目に見えるものも目に見えないものも対象になりますが、「形状」は目に見える触れるものだけが対象となります。