「比率」と「割合」。
結構使う言葉ですが…。
通常は、同じような意味合いで使うのがもはや当たり前。
しかし、しかし!!
この「比率」と「割合」では、意外な違いがあるようで…。
ということで、この2つの言葉の意味を徹底的に分析してみましたよ!
本記事では、「比率」と「割合」の意味などについて、わかりやすく解説していきます。
かなり深掘りしましたので、ご期待ください!
1.「比率」と「割合」の違い!
最初に、「比率」と「割合」の違いを簡潔にお伝えします。
「比率」の考え方とは、二つ以上の数を比較した率のこと。(例=「8:4」や「10:6:3」など)
「割合」の考え方とは、全体に対するそのものの占める率のこと。(例=濃度が14%の食塩水)
一言で表現すると、こういった違いです。
それでは、さらに詳細に紐解いていきますね。
①「比率」と「割合」の意味とは!
「比率」を辞書で調べると「…した割合」、「割合」を辞書で調べると「…占める比率」と記載されています。
つまり、「比率」とは「割合」のことで、「割合」とは「比率」のこと。
意味的には同じということですね。
「比率」と「割合」の辞書に掲載されている詳細内容は後半でご紹介します。
ですが、「比率」と「割合」には確かな違いがありますよ!!
②「比率」と「割合」の違いとは!
意味は「比率」と「割合」、全く同じなのですが、じっくりと様々な辞書を読み込むと、ハッキリとした違いがありました。
完全な違い!それは「考え方」です。
「比率」の方は、「二つ以上の数を比較した率」のこと。
そして、「割合」の方は、「全体に対する、そのものの占める率」のこと。
「二つ以上の数を比較した率」と「全体に対する、そのものの占める率」の違いです。
これ、全然違うことを示していますよ。
「二つ以上の数を比較した率」をわかりやすく言ってしまえば、「10:3」や「8:6:1」といったもののこと。
たとえば、水100グラムに砂糖を60グラム混ぜたとします。
この時の、水と砂糖の「比率」は「10:6」。
ただし濃度を算出する場合は、砂糖水と砂糖の「比率」となり、「16:6」となります。
「全体に対するそのものの占める率」とは、「パーセント」や○割○分○厘といった「歩合」といったらわかりやすいでしょうか。
全体に対し、その物がどの程度占めているのか、ということ。
たとえば、先ほどのように水100グラムに砂糖を60グラム混ぜたとしましょう。
この場合、砂糖の占める「割合」は37.5パーセントであり、3割7分5厘でもあります。
【60÷160=0.375】
37.5パーセント、3割7分5厘、これが「割合」ということですね。
③「比率」と「割合」の違いを整理!
それでは、ここで一度「比率」と「割合」の違いを整理します。
「比率」と「割合」の意味は同じですが、考え方が違います。
二つ以上の数を比較した率が「比率」
全体に対するそのものの占める率が「割合」。
水100グラムに砂糖を60グラム混ぜた場合、「比率」と「割合」は以下のとおり。
「比率」=「16:6」
「割合」=「37.5%」「3割7分5厘」
ただし、「16:6」「37.5%」「3割7分5厘」は全て同じ数値です。
2.「比率」と「割合」の辞書での意味!
続いて、辞書による「比率」と「割合」の意味がどうなっているのか確認していきます。
①「比率」の辞書での意味!
【比率】
・二つ以上の数・量を比較した割合。比。
引用元:旺文社国語辞典
説明どおり、こういった表現です。
②「割合」の辞書での意味!
【割合】
①全体または基準となるものに対する、そのものの占める比率。歩合。「週に一度の―で会う」
②比較的。わりに。「―親切だ」
③思ったより。思いのほか。「持ってみると―重い」
引用元:旺文社国語辞典
意味①が説明した内容です。
意味②と意味③は「比率」「率」「比」とは全く違う、言葉の持つ意味ですね。
まとめ
以上が、「比率」と「割合」の違いについてでした。
「比率」と「割合」の意味は同じ、ただし、考え方に違いがあります。
「比率」は、二つ以上の数を比較した率のこと。
「割合」は、全体に対するそのものの占める率のこと。
「比率」は「16:6」で、「割合」は「37.5%」「3割7分5厘」です。
ただし、これはあくまでも考え方の違いであり、答えは全て共通しています。